071 学房

 王族の居室を出たギリスは嬉しそうだった。

 スィグルの居室の外を守る衛兵たちは、ギリスと二人で出て来た殿下をなぜか驚いた目で見たが、そんなことは一瞬で、彼らは無言で槍を上げて儀仗礼をとった。

 もしや服のせいかとスィグルは見当をつけた。

 王族らしい衣装ではない。そんな格好でどこへ行くのかと、部屋着で出て来た者を見るような目だった。

「ねえ……僕の服、おかしいか?」

 並んで歩くギリスに、小声で耳打ちした。それを聞き、ギリスは首を傾げていた。

「おかしくないよ。地味だけど」

「お前がそうしろって言ったんだ」

 さっきも居室で言ったようなことを、スィグルはまたギリスに言った。

 それにギリスは並んで歩きながら、うふふと含み笑いした。

「いいんじゃないか。王族の殿下には見えない。額冠ティアラが無ければ」

「学房の師父アザンに失礼だろうか」

 族長の子が、ふざけた身なりで学房に来るのを、博士は好まないかもしれない。

 王宮の博士たちは部族の知恵者で、身分こそ高くはないが、高徳の者として敬われていた。

 王族でも、教えを受ける博士を居室に迎える時には首座から叩頭する。

 もちろん博士も主人である王族の殿下に叩頭するが、それはアンフィバロウの血筋を敬ってのこと。

 生徒としては師に仕える立場だ。

 彼らの知恵を借りずには、部族領の治世は立ち行かないだろう。

 それゆえ、王族にとっては学房の博士との師弟関係も大切なものだった。

 いずれは恩師を通じて、彼ら王宮の博士の学閥を味方につけねばならない。

 教わる内容に関わらず、恩師は必要なのだ。

 魔法戦士の派閥との繋がりが欲しいのと同じで、学閥との縁を結びたかった。

 それは普通は、自分が教わった師を通じて王子には自然と備わる繋がりだったが、なにしろスィグルは学房からも締め出されている。

 玉座の間ダロワージには無事に帰還を果たしたが、学房にはまだだ。

「どんなお方なんだ、今日会う史学の師父アザンというのは」

 スィグルは心配になって尋ねた。

 実は学房を知らない訳ではない。子供の頃に面白くて、よく忍び込んだが、部族では学房の教えを乞えるのは元服した者だけと定められているため、まだ幼年だったスィグルを博士たちは無視していた。

 勝手に入り込んで本を読んでいると、博士の官服を纏った老人たちは、今日も高貴なるねずみが出るようだと言った。聞こえよがしに言われると、僕はねずみじゃないとムッとしたが、その嫌味ひとつでいつも放っておいてくれたので、スィグルは心置きなく学房の博士たちの本を勝手に読んだ。

 その時の自分は学房に出る死霊のような者だっただろう。そこにいないはずの、いてはならぬ者だった。

 そう思うとタンジールの王宮には実に多くの死霊が闊歩かっぽしている。

 魔法戦士であるギリスもそうだろうし、学房で知識を盗むねずみだった時の自分もそうだった。

 他にも本物の死霊も彷徨さまよっているのかもしれない。ギリスは亡き養父デンと話しているというのだから。

 今日も、もしかしたら自分は死霊だろうかとスィグルは思った。

 博士が王族の居室には来ないというのだから、正式な面会ではないのだろう。

 それで目立たぬようにとギリスが言ったのだ。

「史学の師父アザンはお菓子を食う爺いだ。イェズラムの師で、俺の師でもあった。お前の親父にも教えたと本人は言ってる」

 ギリスはそう言ってから、軽くハッとしたような仕草をした。

 歩く足も一瞬遅れた気がしたが、スィグルが合わせて立ち止まろうとしたら、ギリスは思い直したようにまた歩きはじめていた。

「どうかした?」

師父アザンにやるお菓子を忘れた。お前の弟に食わしたのを忘れてた」

 ギリスが真顔でそう言うのを、スィグルは彼の顔を見上げて聞いた。

「お菓子……?」

 さっきスフィルがもらって食べていた、仲直りのお菓子だろう。弟があんなに菓子を食うとは意外だった。

 それにしてもギリスがなぜ礼服の懐に菓子を持っていたのか、理由を聞いていない。

師父アザンに習うのにお菓子がいるって、知ってたか」

 ギリスは真面目に確かめてきた。そんな話は聞いたことがない。

「いや……知らない」

 スィグルが正直に答えると、ギリスは深く納得したように頷いた。

「そうだよな? 俺も知らなかった。でも要るんだ。菓子を持ってこいと史学の爺いが言ってた」

「父上もお菓子を持っていったってこと? 昔、その師父アザンに教えを乞う時に。叩頭なさっただけじゃなく?」

 今さら急に言われても、魔法でお菓子を出せる訳はない。

 さっきまだ居室にいた時に思い出してくれていたら、侍女たちに頼んで菓子を用意できただろうに、面倒な話だった。もうずいぶん歩いてきてしまったじゃないか。

「戻って、師父アザンに差し上げる菓子を調達する?」

 やれやれと思ってスィグルがきびすを返そうとしたら、ギリスはそでを引いて引き留めてきた。

「いや、いいよ。だって博士は族長から俸禄ほうろくをもらってるんだぜ? 魔法戦士と同じだ。俺たち、戦場で魔法を振るうときに、いちいち族長からお菓子をもらったりしてない」

 ギリスは真面目に語り、スィグルはその話を聞いて、戦場にいる父が笑顔で英雄たちにお菓子を配るところを空想した。死闘してくれ、我が英雄たちよ、これは褒美の菓子だ。

 まるで平和な別世界だった。

 でも、まるで悪い冗談か風刺のようだった。父は、甘い笑顔と褒め言葉で皆を奮い立たせ、英雄たちには褒美として英雄譚ダージ麻薬アスラを与える。彼らの特権として。

 他にも、贅沢な暮らしや高い俸禄ほうろく、貴人の身分や、学房で学ぶ権利など、様々な特権を与えるが、それと引き換えに、彼らは命じられれば死闘しなくてはならない。それは文字通りの死闘で、死ぬまで戦うという約束だ。

 どんなお菓子をもらっても、割には合わない。スィグルにはそう思えたが、ギリスはどう思っているのか。

 いずれもし、万が一なにかの戦が始まり、父の戦場で再び戦う時が来たら、ギリスはまたヤンファールの氷の蛇として、死ぬまで戦う気なのだろうか。

 見るともなく、ギリスの額の石を盗み見て、スィグルは嫌な気がした。

 死んでほしくないなというのが、本音だった。

 そこまで長い付き合いでもないのに、たぶんギリスが好きなのだろう。

 並んで歩くと気が晴れたし、あの遠い山の学院の列柱の回廊を、友と並んで歩く時のことを思い出した。

 ここは砂漠の地下深くの王宮で、薄暗く照らされた赤い絨毯の通路だが、何かが懐かしく思い出された。

 連れ立って歩く者がいるという、安堵感。

 そういうものに、自分は弱くされたのかなと、スィグルは情けなく思い出した。懐かしい友たちのことを。

「ギリス、学者と魔法戦士は全然違うと思うよ。お前たちはお菓子じゃない別のものをもらって仕えてるんだ。師父アザンがなぜお菓子を要求なさるのか知らないけど、御所望ごしょもうならお持ちしたほうが」

「いいよ! さっさと行こう。戻るの面倒くさいし、俺は今朝はもう十分、廊下を歩いた。爺さんの話は長いから、昼飯までに終わらなかったら困る。あの女にまだ遣いも出してない」

「遣い?」

 ギリスがこちらを引っ張って歩きながら、急にその話をしたので、何があったのかと思った。さっきと話が違う。ギリスは女派閥の区画に先触れもせず突撃するつもりだったはずだ。

 呼び出しの侍従たちの話で、ギリスにもやるべきことが分かったのか。

「部屋付きの侍女に聞いたんだよ。キーラって女だけど、すごく使えるんだ。たぶん学房の爺いより賢いと思う」

 ギリスは真顔で言っていたが、冗談なのか分からなかった。

 それでスィグルは煮え切らない笑みを顔に浮かべた。ギリスはそれを不思議そうに見ていた。

「でも今朝は忙しいから、遣いに出るのは嫌だって。そういうことはジョットに頼めって言われたけど、今朝はまだサリスに会ってなくてさ」

 サリス。

 昨晩の晩餐の席で、ギリスと共に自分の席にいた、まだ少年の英雄たちのことをスィグルは思い出した。

 エル・サリスファー。氷結術師。明るい緑色の翡翠みたいな石を額に生やしていた。弁舌爽やかで、優しげだけど賢そうで、好ましい相手だった。

 ギリスとは親しそうだったなと、スィグルは思い返した。

 六人も徒党を組んで現れて、魔法戦士とはそういうものだが、皆、強い信頼関係があるように見え、うらやましかった。

 王宮で孤独で、誰も味方がいない自分とは違って、彼らは結束している。

 ギリスもその一員なのだろう。派閥に属している。

 自分も魔法戦士に生まれていたら、彼らのように徒党を組んで暮らしていたのかなと、スィグルはぼんやり空想した。

 それも良かっただろうな。

 天使から病苦を与えられた彼らを羨むのは、良くないのだろうが、それでも英雄の一生は華々しく自由に見えた。

 エル・イェズラムのような歴史に名を刻む大英雄になることも、不可能ではない。

 下手をすれば今でも、玉座をしのぐ人気を部族の民から得ている大英雄だ。

 父はそれと結束することで、当代の治世を盤石ばんじゃくのものにした。

 自分にもそういう者が必要なのだ。

 たとえば、ヤンファールの氷の蛇、エル・ギリスのような?

 そう思って見上げると、ギリスは凛々しく強そうだったが、どことなくぼんやりして見え、今ひとつ頼りなかった。

 エル・イェズラムとは全然違う。

 むしろまだ、昨夜挨拶しに来た中では、翡翠の石のエル・サリスファーの次に現れた、エル・ジェルダインという透視術師の子がイェズラムと似ている。

 顔立ちは特に似ておらず、祖先は枯れ谷アシュギルにはいなかったのだろうが、なんとなく居住まいが洗練されており、体格もよくて、頼りがいのある風情だった。

 あれと、エル・サリスファーと、ギリスを混ぜて、三で割らないようにしたら、エル・イェズラムになるのではないか。それでもまだ何か決定的な材料が足りない気がしたが、何を混ぜたらあんな大英雄になるのか、スィグルには分からなかった。

 時が錬成するのかもしれない。エル・イェズラムのような大英雄を。

 彼人かのひとも、別に生まれつき大英雄ではなかっただろうし、子供の頃にはギリスみたいだったのかもしれないじゃないか。

 僕だって、子供の頃はこうだけど、将来は父上のような偉大な名君になれるかもしれない。

 今はまだ、ギリスにがっかりするのは止そう。

 もう十分なくらいに尽くしてくれている。

 そう思って並んで歩くと、ギリスは頼もしい友のような気がした。

 少なくとも、このタンジール王宮で僕と並んで歩いてもいいという奴は、多分こいつだけだ。

 他は皆、ヤンファールの死に損ないで、天使の密偵かもしれない僕とは、付き合おうとはしてない。

 そう思ったが、学房のある区画の、ある博士の部屋の前で、まだ少年の魔法戦士の一団が待っていた。

 エル・サリスファーとその一味だ。

「おはようございます、殿下」

 廊下なので立礼ではあるが、六人いる少年英雄たちは、深々と丁寧に頭を下げて来た。

「おはよう、皆……」

 スィグルが見回すと、皆にこにこしていた。

「どうしたの?」

 なぜここにいるのかと、スィグルは聞いたつもりだった。

「殿下が学房にいらっしゃると聞き、ぜひお供いたしたく」

 意気込みが溢れ出てきそうな声色で、きっぱりとエル・サリスファーが答えた。

 たぶんサリスがこの者たちの束役なのだろう。何か話しかけると、いつもサリスが答えてくる。

 他の者たちは、何も異存はないという顔で、それを笑顔で見ている。まるで六人で一心同体みたいだ。

 なんて結束が強いんだろう。山の学院で毎日喧嘩していた、四部族フォルト・フィア同盟の連中とは大違いだった。

 さすが、魔法戦士は同じ部族の仲間であり、いずれは生死を共にする戦友たちで、千年もお互いを憎みあってきた骨肉相食こつにくあいは四部族フォルト・フィア同盟とは違うのだ。

 シェル・マイオスは学院で日に二度は怒って泣き叫んでいたが、魔法戦士たちは微笑んでいる。

 その驚きに打たれて、スィグルはまた友たちを思い出した。

 なんで、ちょっとしか一緒にいられなかったのに、僕らはいつも喧嘩ばかりしてたんだろう。

 こういうふうに、仲良くしたらよかったんじゃないか?

 あの小さな四部族フォルト・フィア同盟もだが、第四大陸ル・フォアの中央に横たわる巨大な四部族フォルト・フィア同盟もそうだ。

 結束しろと天使は四部族フォルト・フィアに求めているのだ。

 そうすれば何者も対抗しえない第四大陸ル・フォアの巨大な勢力になれる。

 これは秘密の話だが、神殿はエルフ族を滅ぼすことはできない。

 なぜなら、天使の一人が半分、エルフ族の血を引いているからだ。

 もしもエルフ族を呪えば、天使も死ぬかもしれない。

 神殿種たちは、万が一にもブラン・アムリネスを失うことはできない。

 その慈悲と贖罪の天使と徒党を組むことで、自分たちは生きながらえるのだ。

 神殿に唯一対抗しうる、天使ブラン・アムリネスの軍勢として。

 その話を誰にもできない以上、自分が心底誰かと打ち解ける友になることは、もうないのかもしれない。

 エル・ギリスとも、僕はこの者を自分の栄達に利用するだけで、別に好きではないのかもしれない。

 サリスファーや、ジェルダインや他の皆とも、あの学院で出会った友達と同じように仲良くしたいけど、彼らは知らない。天使のことを。それを話して彼らと打ち解けるわけにはいかないんだ。

 まったく、天使はいつも僕を孤独にする。

 自分はその秘密を一人で抱えておくのが嫌で、学院で僕らを抱き込んだのに、こっちには誰とも打ち解けるなというんだから、あの天使はわがままで嫉妬深い奴だ。

 まあ、それは僕も似てるけど。自分の手の内は隠すのに、相手の忠誠心は都合よく求めるわけだ。

 そう反省しながら、スィグルは隣に立っているエル・ギリスを見上げた。

「どういうことだ、これは? 彼らと一緒なの?」

 聞いてないぞという意味で、ギリスに尋ねると、ギリスも知らなかったようだ。

「なんでいるの、お前ら。今日も師父アザンの講義だったか?」

 不思議そうにギリスがジョットたちに尋ねている。

「違います。ですが兄者デンの個人房の女官に聞きました。殿下とこちらにいらっしゃる予定だと」

 歓迎されていない空気にたじろいだのか、エル・サリスファーが不満げにギリスに答えていた。

「キーラが? なんでそんなこと勝手にお前に話すんだよ」

「僕らがギリスの兄者デンジョットだからです! どこにいるかも分からないのに、用事をおおせつかれないでしょう。ご同行します」

 五体をあちこちに千切って投げ捨てても、全部がすぐに戻ってきそうな、強い意思を感じる目で、エル・サリスファーはギリスを見ていた。

 すごく忠誠心がありそうなジョットだ。

 確か、トルレッキオへの旅に随行してくれた魔法戦士たちも、首長デンであるエル・イェズラムを天使のごとく崇めていた。喜んで仕えているように見えた。支配されているのではなく。

 エル・サリスファーも、幼い弟が兄を慕うように、ギリスを求めているらしかった。自分の支配者として。

 それがなんとなく、泣いて自分に縋り付く弟のスフィル・リルナムを思い出させて、スィグルは心苦しかった。

 彼らがギリスと一緒にいたいのなら、許してやるべきではないか。

「一緒に行けばいいよ、ギリス」

 まだダメとは言っていなかったが、いかにも鬱陶うっとうしそうにジョットたちを見ていたギリスに、スィグルは先回りして許してやった。

 それにもギリスは面倒くさいという顔をした。

 なんで僕にまでその顔だ。ジョットどもと一括ひとくくりにしただろう。

 僕は王族だぞ、わかってるのか。お前の主人だ!

 そう思ったが、スィグルは急に皆に大声で言われてびくりとした。

「ありがとうございます殿下!」

「お供できて光栄です」

「懸命にお仕えいたします」

「何なりとお命じください」

「レイラス殿下」

「ありがとうございます!」

 六人から同時に勢いよく言われると、誰がなんと言ったのか分からなかった。

 その声量にびくりと引き攣ったまま、スィグルは心持ちギリスの後ろに隠れて聞いた。

「うるせえ、同時に喋るな。話をまとめろ」

 ギリスが怒った声で怒鳴り返した。

 それにジョットたちは身を縮め、文字通り小さくなってより集まり、ぺこぺこと頭を下げた。

「申し訳ありません」

 何も悪いことはしていないのに、確かにデンに怒られている。

 ギリスは彼らを叩きはしなかったが、乱暴な者なら殴るのかもしれなかった。

 怖いなと思い、スィグルは魔法戦士になりたかったなという自分の気持ちを急いで撤回した。

 決して楽ではなさそうだ。王族のほうがマシとは言えないが、今日についてはマシだ。僕の方が、いい御身分だった。

「そんなに怒るなよ、ギリス。皆が可哀想だよ。一緒に行こうね」

 彼らが自分にも弟のように思え、スィグルはできるだけ優しい声で語りかけた。

 その言葉に、少年英雄たちは感激の顔をした。

「ありがとうございます、殿下」

 さっそく話をまとめたエル・サリスファーが、涙ぐみそうな顔で答えて来た。皆もそれに頷いている。

 ギリスと二人かと思っていたのに、いきなりまた大勢になった。

 この上なく目立つ集団になった気がするが、それで良かったのか。

 ギリスは明らかに嫌そうな顔だった。それでもスィグルが許したのだから、しょうがないと思っているのか。

 変なところで恭順しないで、二人の方が良い都合があるなら、はっきり言ってもらいたかった。

 それでもギリスがさっさと学房の戸を叩いたせいで、そのまま師父アザンと会うことになったのだ。

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