第7話 シブヤ区ふれあい植物センター
俺はシノハラ巡査部長と別れた後、どこをどう走ったのかわからないが、気が付くと植物園の前についてしまった。
昼ごはんにはまだ早いし、他にすることもないので植物園でも見てみようと思い立った。
右腕の時計を見ると針は11時20分を指していた。
こじんまりとした植物園で、それほど大きなものでもないように見えた。
入園料は100円らしく、近所の人は無料で入れるらしかった。
「シブヤに植物園があるなんて知らなかったな。」
それほどシブヤという街に詳しいわけではない俺にとって、なんだか少しワクワクしていた。
ふと、少し前にあったシノハラ巡査部長のことが思い出されて、
「シノハラさんたちは忙しくなるだろうけど、俺にまで呼び出しがかかることはないだろうから大丈夫。」
そう呟くと、植物園の中に入っていくのだった。
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