第3話 テロ対策室
テロ対策室長のヨコヤマの元にマユズミから連絡が来たのは午前10時12分のことだった。
どうやら爆発物ではなく細菌兵器の類らしいと分かったのはそのあと10分ほど経過してからだった。
情報が錯綜しているのか、ヨコヤマは苛立っていた。
無意識に手に持っている万年筆で机をたたいてしまう。
治安のよいとされている日本で新種の細菌兵器がバラまかれようものなら、かつて地下鉄内でバラまかれた細菌兵器の何倍もの犠牲者を出してしまうかもしれない。
ガセならガセで構わない。
テロは起こさないことが大前提なのだ。
ヨコヤマが長机に座っている間にも、署員たちが会議室に長机を並べている。
もう少しで対策会議がはじまる。
「新種の細菌兵器か…。」
ヨコヤマは自然とそう呟いていた。
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