「会いたい」
「会いたい」急に来る会いたいというメッセージに私はドキドキだった。誰かに会いたいと言われることは少なかったと思う。こんなにも直球で会いたいと言われると断れない。必要とされていると思うからか、いや、そのときは私はその気持が嬉しかった以上に私も会いたかったのだと思う。
その日も彼はミルクティーを飲んでいた。夜は開いてる店も少ない。ドンキに行って買い物をした。彼はなにかほしいと言っていたが、主に私の買い物になってしまっていた。携帯の充電コード、芳香剤、タオル等々、新しい生活を送る中で必要だと思っていたものをその時に一緒に探して買った。
会いたいと言って会える関係、そして、1、2時間のために往復2時間かけて私のところまで、仕事終わりに来てくれる彼に一気に惹かれた。
「この匂いよくない?いや、こっちの方かも」
「あー、こっちかな」
そういってアロマスティックにお互い顔を近づけて芳香剤を選ぶことが楽しかった。そして初めての至近距離で、私は普通の顔をするので精一杯だった。心臓はバクバク、ただの買い物と言い聞かせていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます