『ワイルド・パーク』 中
《すると、3人家族の中の、小さな子供が、裸足のまま、ぱたぱたと、バスの方に近寄ってきた。》
ビジター
『おう。きゃーわゆうね〰️〰️。』
違うビジター
『おキュート、と、いうのでーす。地球人は。』
その同伴者
『あなたあ、お、は、文法上、いあらいなね。』
その同伴者
『あっらあ。いらなゆね〰️〰️、でしょう。』
《たしかに、非常に可愛い男の子である。》
ナビゲーター
『みなさん、窓は、ここでは、開きません。ここでは、餌は与えないでいただきたいからですが、あとで、餌付けしてる場所に回ります。そこで、餌を与えられます。』
ビジター
『そうれは、ファンタスティック!』
・・・・・・・・・・・
サブ・リーダー
『きたきたきたきたあ! 』
リーダー
『頭出すな!』
やましん
『ちょっとは、出さなきゃ、見えないよ。』
リーダー
『わかってる。ちゃんと、草、被れ!』
サブ・リーダー
『あと、10メートル。曲がるなよ。あちゃー、やつら、何処から来た。』
《体格の良い、欧州人らしい人類が3人、やって来た。》
やましん
『あらら、曲がりそう。』
・・・・・・・
ドライバー
『あれは、見たことないなあ。あの3人。なんだろう? 人種が違うなあ。』
ナビゲーター
『たしか、南アメリカの砂漠で、生きていた、生の人類を捉えたから、どこかに、移送するとか、聞いた。ここだったのかな。』
ドライバー
『あれが、そうか。』
ナビゲーター
『くそ。ちゃんと、ブリーフィングしろよなあ。お客様に、なんか、言わなくちゃならないんだからな………』
ドライバー
『ちょっと、止める。』
ナビゲーター
『ああ、みなさん、あそこです。あちらの人類は、つい先頃、遥かに離れた大陸で発見された、この地の、我々には、新種かもしれない人類であります。まだ、詳細はわからないです。』
ドライバー
『ぎょ。走った。向かってくるぞ。』
ナビゲーター
『やた。予定外のアトラクションだあ。よし、来い、来い。』
《3人、バスに向かって走りより、入り口を探す。見つからないので、そこらじゅうを叩いて回り、なにかを叫んでいる。》
新種人類A
『おらあ! 開けろお。ちゃんと、説明さ、しろう。ここは、なんだあ。きさまたち、何者だあ。』
《3人は、バスに寄り掛かって、揺さぶり出した。バスはわざと、揺れてやったらしい。》
ビジター
『やほー。スリルあるねえ。さすがあ、ワイルド。』
他のビジター
『力。かなり、ありそうね。』
ドライバー
『ここから、曲がって行くかい?』
ナビゲーター
『いや。ちょっと、まず、お客様を、楽しませてやろう。重力操作。焦点集中。1人目、よし。オン!』
《一番、背が高い新種人類Aが、急速に空中に浮きあがった。》
新種人類C
『あらまあ。なにかしらあ。すご〰️〰️〰️〰️い、浮いてるわ〰️〰️〰️〰️〰️。あらまあ。どこにゆくう。』
《新種人類Aは、リーダーたちが隠れている窪地に向かって飛んでゆく。残りふたりは、それを追いかける。》
ビジター
『ワヲダフー❗ ワヲダフー❗』
ナビゲーター
『あの辺りでいいかな。やんわりと、落としてやろう。ちょっとは、身に凍みるだろう。地球人類の弱さ加減を。』
ドライバー
『あんた。言ってることと、やってることが、いくらか違うな。』
ナビゲーター
『なに。ビジネスだかんね。』
🌿 🌿 🌿
やましん
『あらあ〰️〰️。なんか、降ってきましよう〰️〰️〰️〰️。』
リーダー
『くそ。くるな、こっちに。』
いち子
『あんさん、そりゃ、無理と言うものよ。』
サブ・リーダー
『きたあ。人間だあ。落ちたら、すぐ、押さえ付けろ。口をふさげ。』
《ぴゅあ〰️〰️〰️〰️〰️〰️❗》
《どさん‼️》
サブ・リーダー
『そら、あ〰️〰️。シャーラップ。シャーラップ。オーケー? シャーラップ。』
《サブ・リーダー、しーっ! のポーズをする。そこに、残りのふたりが飛び込んでくる。》
サブ・リーダー《調子が出たらしい。》
『ヘイ、ユー、シャーラップ。シャーラップ。ドント、ムーヴ。』
《女性が叫びかける。》
新種人類C
『キィヤあ、うぐ。』
《リーダーに口をふさがれた。》
サブ・リーダー
『のお〰️〰️〰️〰️。ノット、すぴーく。シャーラップ。』
いち子
『連中、こっちくるわ。』
リーダー
『よし。よし。あれなら、上を通るぞ。そらゆけ。やれ、行け。あと、ちょっと。』
ドライバー
『なあんか、うさんくさいなあ。下がるか?』
ナビゲーター
『下がってどうするの。落ちた辺りに行こう。』➰
『えー、みなさん。我々は、先ほどの人類を、追跡しております。』
ビジター
『おわあ〰️〰️〰️〰️。行け、行け、テンメイドトゥービー❗』
ドライバー
『わかりましたよ。よし、ひとっとびね。あら? うん?』
《ずっどーん。ぐわちゃあ〰️〰️。》
バスの全員
『ぎゅわあ〰️〰️〰️〰️。ぎえ。ぎゅぎゅ〰️〰️〰️〰️。……………………重たい。なんだ、これはあ。』
ナビゲーター
『ぎゅわあ、じ、重力がのし掛かってる。あり得ない。』
《ずどーん。》
《車輪のないバスは、かなり深い穴に、転落したらしい。》
ドライバー
『あ、あいてて。あり得ない。重力制御が、崩れたみたいだ。ややや、かなり、落ちましたな。こりゃ、300メートルは、落ちたか。なんだろう。』
ナビゲーター
『やられたか。やられたな。ふふふへへへ。やりやがったか。ははははははははは。』
ドライバー
『あんた、ダイジョブかい?』
ナビゲーター《それは、無視して》
『え、みなさま。人類の、新手の攻撃があったようです。さきほどの、3人は、どうやら、陽動作戦だったようです。重力制御が、瞬間的に崩れましたが、すぐに、立ち直りましたから、着地の衝撃は小さかったはずですが、どなたか、おけが、ありますか?』
ビジター
『のー。のー。でも、地球人類に、仕返ししよう。悔しい。人類に、死を❗』
全員ビジター
『お〰️〰️〰️〰️❗ えいえい、お〰️〰️❗人類に、死を❗』
🌳🌳 🌳🌳🌳🌳🌳🌳
リーダー
『やったあ。落ちたあ。ざまあみろ。』
やましんたち
『ブラボー。大成功!』
サブ・リーダー
『あち、まだまだ、やつら、きっと、すぐ、上がって来るぞ。早く、地下にもぐれ。』
《リーダーたちは、地下道のマンホールを開いて、新種人類も含めて、逃走する。蓋は閉まると、すぐに草に隠れた。
マンホールのかなり、底の辺り。》
新種人類B
『ホェア、イズ??????』
リーダー
『むかしの、地下鉄街さ。トンネルだらけ。穴だらけ。』
新種人類C
『サブウェイ?』
リーダー
『ああ。そうだ。あんたたち、どこから来た? えーと。ほえあ、ゆう、かめ、フロム?あら……』
新種人類C
『ダイジョブ、わかる。あたし、日系だから。』
リーダー
『やれやれ。』
新種人類C
『旧、ブラジルね。いまは、ダブルベース星人が、支配してる。やつら、気性が荒くて、やたら、でかいんだ。人類は、みな殺されたわ。もう、残ってない。我々、最後の3人かもしれない。』
やましん
『ブラジルとは、どこれすか?』
いち子 🌎
『地球の反対側よ。いまの人類は、学校もないし、知らなくてあたりまえね。』
やましん
『いち子は、なんで、知ってる?』
いち子
『まあ、色々あるんだ。あとで、話してやるよ。しかし、また、うまく、落ちたね〰️〰️。』
サブ・リーダー
『うん。計算した通りさ。連中の、あの、乗り物は、常に重力をコントロールしていて、穴に落ちてしまう、と、いうようなことは、普通ないはずだ。でも、機械には、必ず、クセ、というか、個性というか、弱点というか、があるもんなんだ。観察をしたり、穴掘ったり、いろいろやって、わかったんだ。あのでかい乗り物は、車体の重力制御センサーが、ちょっとお馬鹿なんだ。たぶん、軍用ではないから、手抜きなんだろ。ビルかどうか分からないが、深い穴見つけたし、上側だけ掘ればよかったから、ラッキー。それに、あのシートが傑作だ。あんなの、よく、残ってたなあ。重力センサーのコントロールコンピューターが、地面と、偽の草原と、その下にある穴と、一瞬、判断を迷ったんだ。今までと違うから、なおさらね。上手くゆくなんて、思ってなかったけど。』
リーダー
『点数、上がるな。待遇が良くなる。』
サブ・リーダー
『なら、いいけどな。』
いち子
『あのさあ。あんたたち、それで、ホント、良いのかい?』
リーダー
『良いも悪いも、仕方ない。やつらに、逆らっては、生きられない。』
いち子
『うーん、いやあ、連中、初めて落とされたから、相当、頭に来てるよ。もしかして、あたしたち、殺されるかも。』
リーダー
『まさかあ。』
やましん
『ぼく、盗み聞きしたことある。パークの偉いさんが言ってた。見せしめも、必要だ。って。』
リーダー
『だれに? 相手はだれ?』
やましん
『それは、分からなかった。でも、人間語だったから、人間かな、とは、思った。』
新種人類C
『あなたがた、レジスタンスか?』
リーダー
『いやあ。まあ、あえて、言えば、偽のレジスタンスかな。やらせさ。宇宙人のツアー客を、より、びっくりさせられたら、グループの待遇が良くなるんだ。それだけ。』
サブ・リーダー
『そう、それだけ。』
新種人類C
『あなたたち、でも、やはり、ころされるよ。』
リーダー
『ここの、支配種は、あんたたちのとは、別の宇宙人だろ。』
新種人類C
『いや、違うね。連中は、初めから、連合して、地球を襲った。まあ、確かに、ここを支配してる宇宙人は、遊び好きで、わりに、気性が緩やかだけど、結局、司令部は同じだから、なにも、最終的には変わらない。遊びに付き合わされてるだけさ。』
新種人類B
『ノー、ノー。アイ、アイ、キャン、ト、ナシング。オアー❗』《激しく、泣く。》
新種人類C
『失礼。司令官は、泣き虫なんだ。』
リーダー
『司令官?』
新種人類C
『はい。こちらは、南北アメリカ連合、司令官、タマさんです。』
やましん
『かわいい。』
《タマ司令官は、何かを叫び続けている。》
新種人類C
『え、興奮すると、スペイン語になりまして。つまり、こうです。南北アメリカ連合も、ヨーロッパ、中東、アフリカ連合も、アジア連合も、全滅しました。いま、残っている人類は、わかっている限り、トウキョウ・ワイルド・パークといわれる場所と……』
いち子
『それが、ここです。』
新種人類C
『おー、アイ、シー。なるほど。あと、アジア大陸の深い山の中のテンプルに、数十人がいて、ひたすら、祈りを続けている。それだけです。実験用に、捕まってる人が、いくらか、あるようですが。あとは、全滅しました。』
リーダー
『もう、ちょっとは、いるのかと、思っていたが。うーん、なむさん。』
いち子
『だから、もう、遅いかもしれないけど、これをチャンスに、まじめに、レジスタンスやりませんか?』
サブ・リーダー
『まじめに、やったら、なおさら、殺されるかも?』
いち子
『まじめに、やらなくても、殺されるかも。』
やましん
『くまさんとは、別れたくないな。』
いち子
『大丈夫よ。あなたのくまさんは、いつも、いっしょにいるから。』
やましん
『うん。そうだね。いまも、ここにいる。』
《やましん、ポケットを叩く。》
いち子
『もし、本気出すなら、手伝いましょう。』
リーダー
『はあ? なんだあ、それはあ。』
《その時、突然、ぐらぐら、と、地面が大きく揺れた。》
リーダー
『地震かあ❗』
いち子
『同盟の合図よ。』
🌊 🌊 🌊 🌊 🌊
ナビゲーター
『どうしたの。早く、戻ろう。』
ドライバー
『いやあ、なんか、おかしいなあ。重力制御が効かない。壊れたかな。』
ナビゲーター
『壊れたこと、あったか?』
ドライバー
『いや、ないなあ。でも、反応しないんだ。何かのすっごい力が、さっきみたいに、まだ、押さえつけてるんだ。もっと、強くね。車体だけだが。内部は、平常に戻った。深海に潜ってるかんじだ。まずいぞ。圧力が、だんだん、強くなる。こいつは、宇宙船じゃないから、限界はあるよ。あまり、強くなると、もしかして、潰れるかも。』
《バスは、みしみし、言い出した。》
ナビゲーター
『まさかあ。さっきは、連中の、トリックにまんまと、ひっかかったんだろう。重力制御センサーが、勘違いして、間違えたんだ。しかし、地球人類に、こいつを、潰す能力はないよ。』
ドライバー
『そう、言われても、お手上げだよ。救援たのむにしても、通信装置も、ストライキだぜ。待つしかない。あや、やややや。揺れてないか。あり得ないけど、揺れてる。うわ。すごい。地震だな。これはあ。押さえつけられてるけど、揺れる。おあ〰️〰️』
ナビゲーター
『ま、まさか。反乱か?』
・・・・・・・・・・・・・・・
つづく
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