02 不毛な世界

剣と魔法ものらしい世界から空戦戦記ものっぽい世界へ転生する世界。そして、そういう世界へと転移したと勘違いするショウ。世界を壊す謎の巨人も現れ、この先どうなるのか…それは神のみぞ知るのかも知れない(管理神は除くw)

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- 自由落下中に襲われるショウ -


ぶぅ~~~~~ん゛っ!


どぅるるるるるるっっっ!!!


「どわぁぁああっっ!?」


慌てて短距離転移で避けるショウ。自由落下の状態で問答無用で銃弾を叩きつけられて慌てても仕方ないだろう。


(文明は滅んでないようだけど、問答無用で攻撃とかって…)


通過して行った複葉機がUターンして再びこちらに狙いを付けている。


(マジかよおい!…この世界は自由落下してる人間を狩る習性でもあるんかっ!?)


仕方なく土魔法で銃弾から身を護る盾を生成する。


(耐弾性能マックスで…土の盾生成!)


土といってもかなりの硬質なカプセル状の盾を生成する。耐弾性能だけを上げたので衝撃耐性は無い。当面、謎の複葉機からの銃弾を防げれば良いと考えたのだが…


どぅるるるるるるっっっ!!!


ががががががっっっ!!


(よし…どうやら何とか弾けてるようだな…)


撃たれる度に盾カプセルも何処かに弾かれてしまうが、撃ち殺されることは防いでいるので、ひとまず安堵の息を吐く。


ちゅいん…ちゅちゅん…ちゅいーん…


音が変わり、どうやら何処かに狙って弾かれている気が…


「げ…あれって…火山!?」


いつの間にか地面の様子が視認できる程の高度まで落ちており、複葉機のパイロットは俺を銃弾で殺せないと悟ると、焼き殺す方針に切り替えたようだ…


「ちょちょちょ!待て待て待てぇ~~~!?」


最後の一撃を撃った複葉機がそのまま飛び去り、俺を護っている盾カプセルは…活火山の火口へと吹き飛ばされるのだった…



「ぜいぜいぜい…」


何処の火山かわからないが、錐もみ状態からの短距離転移による脱出はかなりきつかった。下手をするとそのまま火口の中に突っ込むことになり兼ねなかったのだから…


「な…何とかなった、か…」


岩だらけの火口近辺は気温も高く噴煙も酷かったが、生命維持空間のバリアを張ってれば問題はなかった。問題はそこではなく…


「一体何だったんだ?…問答無用で攻撃してくるとか…」


地上には文明の痕跡は無いが、複葉機があるということは生き残っている者が居るということだ…


(手荒い歓迎だったがな…)


どうやらこの世界で生きて行くにはかなりのハードモードになるなと閉口するショウだった…



「はぁ…」


噴煙が見えなくなる所まで歩くと、火山のふもとが見えてきた。見渡す限り不毛の大地だけが見えており、まるで初代宇宙戦艦YMTの地球の光景のようだ。


「う~ん…こんな不毛で乱暴な世界…逃げ出したいわ…」


だが、ショウはここで生きて行くしかない。…ここが地球である限り!


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世界転生直後、いきなりのハードモードで閉口するショウでした。果たして、仲間が見つかるのか?…それともソロプレイとなるのか?…どちらにしても、食料も水も見つからなければヤヴァイDEATHね!

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