04 話しが進まない…

美少女カオルについて、色々揉めそうになってエンバートが出立してシィナに詰め寄られて宿に迷惑を掛けた(ダイジェスト過ぎるw)

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- カオルの正体 -


「…で? ショウくん、この子は一体誰なの?」


シィナさんが睨んでいる。まぁ、未だ紹介してないし本人も自己紹介してないようなので、当然そこに行きつくか…


「あ~、まぁ、親戚みたいなもの、ですよ?」


「何故そこで疑問形?」


(むぅ、こんな説明じゃ納得してくれないか…つか、エンバートは何となくどんな存在か気付いてたのに…)


シィナが何故気付かないのか?…という疑問が湧くが、単に目が眩んでいた為である。何に?…というのは敢えてスルーしておこう。


「えーっとね、大体それで合ってる、よ?」


(いや、何故そこでこっちも疑問形?)


設定上、カオルこと多嶋 薫たじま かおるは…主人公の遠い未来の相棒且つ恋人同士という…実は人間ではなく、人間に非常に近い生体をもつアンドロイドで、思考も人間に限りなく近い。端的にいえば超能力を持つ成長可能な生体アンドロイドというものだ。その頃に流行った漫画をヒントに描いてたもので…と、長くなるからここは割愛しておこう。要は、そのイラストにしていた美少女アンドロイドが何故か召喚もしてないのにここに居るという訳だ(少なくとも、ショウは召喚魔法は行使してないと考えている)


(しかし…わからん。どうして実在してないのに…。確か、従者召喚って実在してる者か記憶にある人物を召喚よびだすスキル、だったよな…)


悩んでいると、視線に気付く。カオルとシィナの4つの瞳がこちらを凝視していた。


「え…と、何かな?」


たじろいで…引くわけにもいかず、取り敢えず訊いてみる。


「ショウくん、ひょっとしてわたしの存在に疑問を持ってる?」


ぎくっ!


「あ~、やっぱし!…酷いなぁ、もう!」


ぷんぷんと擬音が出そうな様子でぷりぷり怒るカオル。その隣でシィナは(何のことやら?)と、ショウとカオルを交互に見詰めている。


(従者召喚の詳細を表示…)


空中に半透明の板が浮き、直接スキルの詳細説明ヘルプが表示される。



【従者召喚】

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◎見たことのある人物や記憶にある生物を従者として召喚できる

◎その者を詳しくっていれば本人と見紛う程の精度で再現が可能

◎見たことがあるだけという場合は、背格好から推測された性能を持つ人形として召喚される

◎尚、召喚される者はあくまで人形であり、本人ではない(人間以外の動物なども召喚可能だが会話などの意思疎通は困難となる)

◎召喚対象は破壊されるか送還されるまで存在が可能

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矢張やはり、「あくまで人形であり」ってあるよな…あれ、待てよ?)


「その者を詳しくっていれば本人と見紛う程の精度で再現が可能」


(これって…)


その者を詳しくっていれば本人と見紛う程の精度で再現が可能…


「これかぁ~っ!?」


いきなり叫ぶショウ。様子がおかしいと、そろぉ~っと顔を伺っていたカオルとシィナはびっくりしてひっくりかえる。


「なっなっなっ…」


「一体何なんですかっ!?」


当然の帰結として2人にグーパンチで殴られた俺は気を失い、半日は目覚めなかったのであった…理不尽過ぎる。


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間近で大声を上げられれば驚きもするし、いきなり反撃を受けても止む無し…w

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