冒険者になろう!

08 冒険者登録しよう! その1

シィナさんに超接近されてドギマギしました(そうじゃない!)

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- 冒険者登録をしに冒険者ギルド…の出張所へ! -


俺は村に2軒しかない宿屋を出て、シィナさんに手を引かれながら冒険者ギルド出張所に赴く。途中、他の人たち(恐らく冒険者?)から揶揄からかわれたりもしたがシィナさんは言葉少なにスルー。俺もどう言い返していいものか判らないので同じくスルー。特にしつこい人も居なかったのでちょっと揶揄っただけなんだと理解した。


「さて着いた。道順は覚えた?」


一応、昨日も辿った道だし逆順に歩けば問題ない。それ程複雑でもなかったしな…とは言え、折角道案内をしてくれたことだし素直に礼を述べる。


「はい。有難う御座いますシィナさん」


そう言うと、何でか照れた様子で


「そ、そう?…あなた頭いいのね?…一発で道順を覚えるとか…スカウトの素質があるんじゃない?」


と、視線をあちこちに彷徨わせながら褒めちぎりだした。尚、スカウトと言うのは斥候の別名で、先行偵察などが得意な職業らしい。


「えっと、特に何かの職業に就く予定は無いので…。まぁ、これと思ったら就くかも知れないですけど」


ちょっと道順を覚える程度、それこそ子供にもできる。それだけで職業選択の幅を狭めるのもどうかと思うが…


(ひょっとすると、亡くなったガイルって人は斥候とかやってたのかな?)


パーティに不足している人材を確保したいと言った想いがつい口から洩れたのかも知れない。


「じゃあ、登録してきますね?」


未だにあわあわしてるシィナさんを置いて、俺は出張所のカウンターへ向かった。



- 受付嬢とシィナさんの危険な関係?…(そんな関係じゃありません!) -


「いらっしゃいませ。冒険者ギルド「ハイミト村」出張所へようこそ!」


(はい…みと?…どんな意味があるんだろう?)


数秒考え込んだが、取り敢えず村の名前はいいやと目的を優先することにする。


「えっと…」


目的を口にしようとすると、


「何の御用でしょうか?」


と、先を越されて訊かれてしまう。


「あ、えっと…」「この子の冒険者登録をお願いします」


後ろから頭にぽんと手を置いて、先程あわあわしていたシィナさんが落ち着いた雰囲気で目的を告げる。それ、今言おうとしてたのに…と振り向くと、「ふふん♪」とドヤ顔こそしてないものの、雰囲気はそれになっていた。保護者面とも言える。尚、エルフであるシィナさんは割と高身長で160cmを少し超えた俺より頭1つ高い。170cmは超えてるんだと思うが、まだ伸び盛りの元高校生だ。きっと追い越せると思う…多分。


「シィナさま!?…お身体は大丈夫なんですか?」


さま?…まぁ内臓破裂しそうな勢いで腹を殴られたとか言ってたもんな。下手すると子宮に影響があったかも知れんし、そうするとエンバートが原因で子供の作れない体に…とか思ってたら、考えてたことが見透かされたようで、


「だ、大丈夫よ?…私の精霊もそう言ってたし?」


と、慌てて弁解していた。俺も「本当に大丈夫なのかな?」と思ってシィナさんを見ていたら、不意にステータスボードに似た窓が目前に現れる。


【性能諸元】

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名前:シィナ・ユンバース(エルフ・女)

職業:冒険者・弓師(精霊使い・エルフ氏族の娘)

Lv:19

HP:27/27

MP:29/29

頑強:27 筋力:20

精神:29 知識:25

器用:22 運 :17

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【技術】

固有:精霊術Lv5 精霊視Lv1 風魔法Lv3

汎用:弓術Lv4 斥候術Lv2 魔力視Lv1

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【装備】

木の弓(木の矢×30) シルフの衣 スカウト道具一式 他

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(なっ…これは…)


俺は慌てて自分のステータスボードを開く。特に掛け声をする必要はなく、頭の中でそう思うだけで見ることができた。そこには…


【技術】

固有:錬金術Lv1 武器精錬Lv1 道具精錬Lv1 薬精錬Lv1 鑑定Lv1(NEW!)


鑑定スキルが燦然と煌めく(NEW!)の文字と共に現れていたのだった…。俺はこの時点で、自分がとんでもないチートな存在だと言うことに改めて思い知らされるのだった!


(思っただけでスキルを得られるって…何そのチート!?)


後で聞いた話しだがスキルは固有・汎用の区別なく、取得したら繰り返し使うことで熟練度が上がって…つまり、Lvが上がって性能アップするそうだ。いや、SPの割り振りできないからそうじゃないかなぁとは思っていたが…って、そうじゃない!


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人物鑑定とか物品鑑定とか、これだけで一生食っていけますね!


・必要と思っただけでスキルゲット!


…どこぞのロリハーレムのお兄さんを連想し…おっと誰か来たようだ

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