「封の中」
レプラスィスを早
「ニコル!? お前!?」
「失礼します!」
明るい金色の
その
駐屯地の領域に入ってから、何十人という騎士たちに
「ニコルさん!?」
「オゼロさん」
建物の前で大きな
バイトン小隊に所属し、バイトン正騎士に直接仕えている小者の少年オゼロが
「
「
ニコルは羽織ったコートの
「それは、よかった……。マルダムさんも
「あの
「まあ、相変わらずです」
ダクローとカルレッツの名前を出さずに二人は
「それで、この処分が解かれた
「ちょうど仕事が一段落したところで、裏手の方でしょう」
「ありがとう。――すみませんが、このレプラスィスに水を飲ませてあげてください」
「それくらいはお安い
「レプラー、ちょっとここで待っていてよ。
小さく喉の
胃の奥に心を落とす心持ちで気持ちを
◇ ◇ ◇
主計局の
「バイトン正騎士」
「――ニコル?」
どちらかというと細い目をいっぱいに見開かせたバイトンが、呼びかけてきたニコルの存在に表情を固まらせる。いないはずの人間を見たような――いや、いないはずの人間を見たバイトンはそのまま十数秒、言葉を
「驚かれましたか」
「驚いた……驚いた。お前、
「ついさっき、お戻りになられています。
「…………どういうことだ?」
いつもは冷静なバイトンの
「
「あ、ああ…………」
「僕は
ニコルはポケットから一通の
「――これは」
不可解を表情で
ゴーダム公がその内容を
「ニコル、お前はこの封書の中身のことを……」
「僕は閣下から、これをバイトン正騎士にお
「……そうだろうな。
バイトンはその
「受領後、ただちに
「自分はそれに
「――そうか」
細めた目を数秒閉じ、次に開いてバイトンは封の蝋を剥がした。蝋の
「ありがとうございます」
「いや…………」
命令通りに命令書を
バイトンは
「――――」
小刻みに震える指と同じ調子で震える目でその短い文面を追ったバイトンの
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