第153話―あざといエルフの甘々なストラテジー6―

創作ためのデートはより一層と調子を上げた。

まだ足が痺れて立ち上がることをドクターストップにならぬフユカーストップかけられてしまっていた。

やや大事として受け取りすきだと思ったが、もし俺なら似たようなことしたかもしれない。

ただ痺れが治まるまではイチャイチャしようとは促したりなんかはしないけど。最低限ほどの動きでも出来るものとなると冬雅は、提案したことを告げる。


「――冬雅こんなのは間違っている。

考え直さないか?もっと健全なことを」


「お兄ちゃん。いえ東洋そればかりは認められません。わたしたちは成人です。大人です。

ですので淫らなスキンシップもOKなのです」


「お、俺は……オーケーなんかしていないッ!」


往生際おうじょうぎわが悪いですよ東洋。さあ、わたしに任せてください」


今更これ以上の抵抗は無意味であると冬雅は勝利を確信した笑みをこぼす。そして冬雅は右手を俺の、、に叩きつけるように勢いよく置いた。

ドンッ!と音が鳴る。そして彼女は愛おしそうな瞳と笑みを浮かべた。

もう片方の手も顔横にドンッと突いた。

ゆるやかな動作で冬雅は、お互いの身を覆うかぶさんとして迫ってきた。

立つことを許可されていない中で出来るイチャイチャというのは床ドンだった。

上から迫ってくる冬雅、もちろん未遂で終わる。本当に重なり合うことはしない……はずだ。


(だ、大丈夫かな。これって……大丈夫かな?)


見たことないほど儚げで慈愛に満ちた表情をしていた。思わず緊張してしまい口の中に溜まった唾液を飲み込んで置かれている状況を見守る。

いや、動かないと大変なことになる。

けたたましく心中では警鐘が鳴り響く。


「一人で解決しようとかしないでください」


「冬、雅?」


長い髪が重力に従って下まで垂れるようにして落ちていて変に生々しさが演出している。


「今のわたしは冬雅お姉ちゃん。

悩み事や些細なことであっで頼ってください。喜んで協力しますし、サポートばかりされる子供ではないです。

わたしたちは持ちつ持たれつの間柄、これからもこの先もです」


「冬雅……」


チカラ強くと感じる声音からは演技ではないことが伝わる。もしこれが演技であれば凄いことだが、理由はそれだけではなく抱えていた本音が吐露している。


「そ、そろそろ次に移行しましょう。うん、床ドンやりました。次は何をしようかーなー」


視界の八割を収めるほど近づいた冬雅の顔は離れていく。安堵の息をこぼすと俺も立とうとして床に手をつけてチカラを入れる。

ヨイショ小さな言葉を口にして先程に見た。サッと勢いよく身を引いた冬雅の頬には爛熟らんじゅくしたリンゴのように赤かった。

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