第144話―ツムギ余談Ⅲ―
泊めることには光熱費の心配はあれど、泊めないとならない並々ならぬ事情なら承諾した。
だけど安易に泊める行為は倫理的や彼女たちの立場的が悪くなる。
花恋、ペネお嬢様、猫塚さんの仲良しの三人組は後ずさりすることなく真っ向から挑んできた。
さらに……中立的な立場を貫いていた三好さんが動き出す「割り込みすみません。なかなか決着つけないですね。ここで双方の意見を尊重して折り合いをつけませんか」という折衷案を言って示した。これは検討するべきかなと思考。考えているうちに冷静となり花恋たちとの意見を蔑ろにしたら納得しないかと俺は一部だけを折れることにした。
「それしかなさそうだね。そうしよう」
「私たちも意義はありません。
よし!サファイア、リズムこうなったら知恵を振り絞って策を練よう。不利な条件にならないように」
間に入って解決案を示した三好さんと俺に交互と視線を向けて応えた花恋は右に回りながら反転。
「ええ。そうですわね」
「はい。任せてください花恋!」
ペネお嬢様と猫塚さんは花恋に近寄ると声を囁くほどの声で相談を始めた。待たないといけないのだろうか。
(これは参ったなぁ)
後頭部を掻きながら視線を巡らすと催しを開くことになった主役である不死川さんも困惑気味しており目が合うと笑って見せた。
そして相談が終わるのは差程に時間は掛からなかった。花恋はワザとらしい咳払い。
「コホン。では条件なのですけど――」
――出された条件を認める範囲で話をして承諾を認めて成立することになった。
俺が出したものは今夜までの家の中という領土を分断して踏み入れないこと。まあ、こんな言葉を使ったが別の言葉でいうところの泊まる部屋を使用してもいいが朝になるまで決してリビングに踏み入れないこと。ちなみに俺の部屋や外泊ばかりである弟の空いた部屋で彼女たちを使用することにして唯一の男性である人はリビングのソファーで寝ようと思っている。
それ以外には電気代など控えるのも避けるためクーラーは朝までつけておくこと。熱中症それだけではなく室温の快適な気温を維持してもらい安眠してもらうこと。
もし喉や食べ物を食べたいのならラインのメッセージを送ってもらいたい、などの条件を突きつけた。そして花恋たちは憮然とも拍子抜けとも判別がつきにくい顔をしていた。
支配していた沈黙を破ったのは花恋「それ私たちための条件なんだ」はそう呟くような声で言った。
次に片方である花恋が出した条件というのは特になかった。「泊まれば十分だったからね」花恋が隣の金髪碧眼の美少女に言う「ですわね。友人たちと泊まれれば多くを望むものはありません。これで満足ですわよね」優雅に目を閉じるとペネお嬢様は賛成する。そして片方だけを開けて一瞥する。「な、なあっ!?それは充実した層だけしか楽しめない友達とのお泊まり会では。やりました!生涯で一度だけ体験したいと夢に思っていたんです」拳を作りながら熱く語っていた猫塚さん。比喩とか大げさではなく猫塚さんの勢いには
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