第5話
「蒼ーそろそろ起きなさーい!美羽ちゃんきてるわよー!」
「うわ!やっば!目覚まし止めてた!」
クソー、昨日ゲームしすぎたー!
ドッドッ
「おはよー蒼。寝坊??」
「うるせ、てかなんでいんだよ。母さん、パンもらうね!」
「蒼が寝坊するからでしょー(笑)うれしーくせにー」
「はいはい。ほら、行くぞ」
「ちょ、ちょっと!待っててあげたんだからもっと感謝してよー」
「わかったから、ありがとな美羽。これでいいか?行くぞ」
「もっと心込めて言って欲しかったなー」
「行ってきます!」
「気をつけなさいよー。美羽ちゃんも蒼のことよろしくね」
「はい!行ってきます」
*
「蒼ー」
「ん?どうした?」
「寝坊したのに今日はなんだかスッキリした顔してるね」
「まぁな。いろいろとな」
「そっちの方が蒼はかっこいいよ!」
「はいはい、お前はわかりやすくていいなー」
「むー!その言い方はなんか心外!誰と比べてるの!」
「いい意味だよいい意味。いやさ、りのなんて全く何考えてるかわかんないからな。それに比べたらお前はわかりやすいなって」
「ふーん、蒼がりのちゃんと話すなんて珍しいね。そっか、それで昨日悩んでたのか」
「な、なんでそんな的確にわかるんだよ」
「何年蒼と一緒にいると思ってるの?蒼ー のことならなんでもわかるよ!」
「そうだな、幼馴染だもんな」
「でも、蒼は全然私の気持ち気づいてくれないよね」
「ん?なんか言ったか?」
「なんでもない!フンッ!」
タスタスタス
「お、おい待てよー」
「蒼ってホント鈍いね!もー知らない!」
「何だよ、急に。怒る要素あったか?」
*
「ただいまー」
「え!あやかも!うん、今度行こ!じゃあまたね〜」
またコイツはリビングでこんなカッコしやがって...
ほんとにコイツ優秀なのか?
「お、おう。ただいま」
また無視かよ。まぁいつものことか。昨日が珍しかっただけね。部屋帰るか。
ガチャ
「ちょっとあんた。あとであたしの部屋に来て」
「は?」
妹しか勝たん @katankotonkatan
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