第4話

ランクが上がり、さらに少女も手に入れることができた。

これから先、このリルムと一緒に生活をしていくことになる。

リルムと過ごすことに少し不安があるが、何とかなるだろう。というか、何とかしなきゃいけない。

「真人の家ってどこら辺にあるの?」

段々と日が落ちてきた中、隣にいるリルムが聞いてくる。

「えっと、街中っていうか、団地みたいなところにあるよ。内装は、レインの家とあんまり変わらないと思う」

「ふーん、レインか……」

「そういえば、レインと一緒に生活していた間何してたの?」

「大したことはしてないけど、家事とか料理とか……私は、あんまり外に出歩かなかったけど」

俺はどちらかというと、毎日のように外に出ているが、リルムのような子には会ったことがない。

「いわゆる引きこもりか」

「ひ、引きこもり言うなっ!……外の人たちと触れ合うのがあんまり好きじゃない」

「ああ……そういうこと」

別に引きこもりがしたくてしてたわけじゃないらしい。

というか、引きこもりってしたくてするものなのか……?

「そ、それより、私お腹すいちゃった」

そういって俺の顔を見るリルム。

俺もお腹はすいたが、あいにくあまりお金を持っていない。

「そうだな。だけど―—」

「お金のことなら大丈夫。私がやってあげる」

「そ、そんなこと……いいの?」

「もちろん。だけど、タダでご飯が食べれるつて思ったら間違いだよ。……ふふっ、後で貸してよ?」

「……?」

最後に意味深な言葉を放ち、そのまま近くの飲食店に向かった。



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