第15話 苦しい②
心が苦しいとは何だろう?
そこから、話をしたい。
『僕達は、人間として生きていく途中で、子供は子供なりに、大人は大人なりに、いろいろ悲しいことやツラい事や苦しい事に出会う。しかし、その出会いのお陰で、僕達は、人間が本来どういうモノであるのかを知るのだ』
そんな文章を読んだ。
もう少し、説明すると、こうだ。
『僕達は、身体(頭も含め)が痛いとか苦しく感じる時、何処かの個所が故障したり、病気になっていたりする。その時、人間の本来の正常な状態がどうであるのかを痛切に意識し、早く元へ戻りたいと願う。では、心に痛みや苦しさを感じる時って、どういうことだろう。それは、人間が人間としての本当の状態でないから感じるのだし、そのことを僕達に知らせてくれているのだ。そして、僕達はその苦痛により、人間の本来の有り方をしっかり心に捉えることができるのだ』
どうです?
わかりにくい?
でも、これ、要約したけど、小学生の問題集の文章だよ。
って、脅したら、読めるようになった?
心が苦しい、ツラい、そんな状態は克服しないと、身体的な病気にまで発展する。
だから、苦しい前の状態が正常なら、それに回帰できるように、手立てを尽くすべきだろう。
心が苦しんでいる時に、苦しくない前の状態を想起し、そうあるべきはずの心を意識する。
苦しくなったから、より前の状態を意識できるって事だ。
そして、それが本来の心の有り様に近いモノであろうと説く。
しかし、こと、心に関しては、前の状態が正しいかどうかは不明だし、前の心には戻れない場合もある。
例えば、失恋。
もう、恋しても、それは叶わないものとなった。
心の状態も、前の状態にはならないのなら、次の恋をしなければ。
しかし、違う処方箋もある。
失恋しても、片想いという状態で、それを維持することだ。
それは、告白してフラれた場合に限られ、元々片想いな訳だから、元に戻ったに過ぎない。
これは、これでいいのかもしれない。
しかし、付き合っていたけど、別れることになった。
それで心が苦しいのなら、未練があるのだ。
まだ、好きなのだ。
だから、ずっと好きなままでいる。
そんな場合は、恋の形が変質している。
今まで満たされた恋がもう満たされないのだから。
今度は片想いとなった恋は、だったら、やめるべきなのだろう。
それが心が正常をとり戻すためには必要だ。
しかし、それでも止められない場合がある、忘れられない場合がある。
それが恋愛感情というモノであろう。
故に、そこを書くと、文学作品となるのだが、客観的に見たら、それはちょっと病んでいるとも言えるのかもしれない。
人間の心は、そんな単純ではないという事だ。
故に、最初の文章とかは、ある一面を述べているにすぎないと、私は思う。
なかなか、心の問題は手強いぞ!
ということで、次には、苦しい時、ツラい時の対処法を述べることにする。
で、名言を。
『人生でもっとも輝かしい時は、いわゆる栄光の時なのでなく、落胆や絶望の中で人生への挑戦と未来に成し遂げる展望がわき上がるのを感じた時です』
by ギュスターヴ・フローベール
今回は、ここまで!!
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