第5話
奏達が去っていくのを見送りながらこの後どうするか考えていた。1人でディズニーを回るのは辛い。周りはリア充ばっかだし。だがお金ももったいないんだよなぁー。せっかくディズニー来たのにパレードを見ないのはなー。リア充の可愛そうな目で見られながらぼっちでディズニーを楽しむか。次のぼっちレベルを上げれそうだし。
それじゃーバズライトイヤーのアトラクションに行くか。スタッフが驚く点数だしてやる。そして俺は皆に注目される。あれそれって結局ぼっちがなにか燃えているよと残念な目で見られるだけなんじゃ。
なにそれ悲しい。そこそこのポイントで我慢しよう。それからバスライトイヤーのアトラクションに乗り結局ど嵌まりして、集中して売ってあたら高得点がでて、リア充達になにガチでやっているのという視線を向けられた。
そのあといくつかのアトラクションに乗り、パレードが始まった。スペースマウンテンは鉄骨が激突しそうで怖かったな。ちゃんと計算されて作られているんだろうが、鉄骨が見えないくらい暗くしてほしいものだった。
あ、ディズニーのキャラ達が来た。楽しそうに踊っているな。周りのお客さんも興奮している。俺はこの光景を奏たちなとみれたらどんなによかったことかと思った。青春を味わうにはもうわずかしかない。
俺は青春をしたい。だからお金を使って青春をする。だから早く予約を取らないとな。でもあんだけフレンドリーだと勘違いするやつがでてきそうだ。ストーかとかに会わなきゃいいが。
そしてパレードをが終わり、俺は帰路に着いた。リア充の喧騒を聞いていたから静かに感じる。マジでラブラブしているリア充をみると呪いたくなるわ。今じゃ呪術本も売ってるし試してみるか?いやでもリスクが高いか。
仕方ないやめておこう。リア充よ命拾いしたな。そんな感じで電車に乗っていたらいつのまにか最寄り駅に着いていた。とりあえず降りて、最寄りから家に向かう。
今日は久々に充実した日だった。リア充の気分も味わえたし、さきのスキンシップにもドキドキしながらも嬉しかった。さすがナンバーワンの人気なだけはある。
でもなんかどこかでみたことがあるんだよな。さきのこと。まぁあんだけに美少女だったら芸能人でもおかしくないし、それでみたことかあるのかもしれない。次の予約は一ヶ月待つのか。もう少しで夏休みだな。あの三人で海にいきたいものだ。あのスタイルなら水着似合うだろう。
早速予約っと。泊まりで行きたいので、2日間予約を取った。あー楽しみだ。中学生以来か海に行くの。
今まではリア充が青春を謳歌してたから行かなかったが、青春代行なら俺も青春ができる。余命宣告される前に気づけばよかったよ。そうすればもう少しましな青春を送れたかもしれないからな。
まぁ過去を悔いても仕方がない。今青春できればそれでいいだろ。妹にも土産話できるしな。俺はそう思っていてると家に着いた。うちは少しでかい一軒家だ。親父達がそこそこ大企業勤めだったらしく結構給料もらっていてこの家をたてたらしい。だから保険、資産で結構なお金になった。まぁすでに売れっ子作家になっていたからそこまでお金に手を着けていないが。これからは奏達とデートをするから相当貢ごうと思う。家に入ると、式神が出迎えてくれた。
「お帰りなさいませ隆弘様」
「友香さんただいま」
友香さんは俺の家に仕える式神だ。平安時代から仕えてたらしく、かなり古い鬼だ。先祖はあの酒天童子とも戦ったらしい。それだけ栄えていた家なんだが、明治時代に陰陽師が廃止してからは占いをやるくらいになった。まぁ心霊スポットに行って霊を祓いにも行ったりしたが。
「ご飯は食べましたか?」
「いや食べてない。今日代行の人と一緒にいたのは夕方ころまでたからな。誰とも食べないなら友香さんの料理が食べたいし」
「ふふ、ありがとうございます。それじゃ食べましょうか。手を洗って席についてください」
俺は洗面所で手を洗い、席に着いた。今日はマーボ豆腐か。それと麻婆茄子とスープと酢豚か中華料理みたいだな。俺の好きな料理をよく知っているメニューだ。
『いただきます』
友香さんの料理は長年生きていただけあってレベルは高い。俺が今まで食べてきた高級料理のなかでも一番美味しい。しかもレパートリーはかなり多い。だがこれを食べれるのもあとちょっとだと思うと寂しくなるな。
「ごちそうさまでした。いつもどおり美味しかったよ。特に麻婆豆腐が絶妙な辛さで」
「それならよかったです」
こっちが照れるような笑みを浮かべ言ってくる。友香さんの見た目は黒髪で、目は大きく笑顔になると口元が片方だけ上がる。そしてお嬢様を思わせる雰囲気をしている。話し方もまさしくそんな感じだ。というか箱入りのお嬢様だと聞いた。あの酒呑童子の孫らしいからな。
「それで俺が死んだあと友香さんはどうするつもりだ?」
撃ちは本家だが、分家が俺の跡を継ぐだろう。そうすると友香さんは式神になるが、親父から俺が死んだあとは自由にしていいと言われている。
「私は次の人には仕えません。隆弘様が生まれ変わるのを待とうと思います。そしてまた家光様に仕えます」
まぁ分家の人間が文句をいいそうだが。元々初代から600年仕えたあとは自由にしていいと言われてるし、親父のこともあるしな。問題ないのだろう。
「そうか、それなら待っていてくれ。すぐに生まれ変わる」
そう言うと友香さんははい、いつまでも待っていますと言った。
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