第42話
私は自分の目を疑う。私が創り出した雷龍が藍色の
黒い影が巨大な鴉にそっと触れた瞬間、鴉は消えてしまう。雷龍はターゲットを見失い暗い空を
雷龍はまだ力を
雷龍は私からの
――――黒い影の正体は紫色の肌をした美男子だった。
背には大天使のような六枚の
美女と見間違うほどの美しい容姿だが
私は美男子の悪魔に警戒をしながら
私と林檎は互いにアイコンタクトをして
悪魔は
悪魔の全身を見えないバリアが守っているのだろうか。悪魔の魔力は凄まじい。
祖父との地獄の特訓がなければ、私は今ここで確実に死んでいただろう。今の私の強さで
私は林檎を守れるだろうか。
私の思考に不安が
いや、大丈夫だ。私なら出来る。私は自分の弱さを
今の私なら、絶対に林檎を守れる!
「神木くん集中して」
林檎が声をかける。穏やかな声だった。
私はそんな林檎の様子に驚き思わず林檎を
「神木くん、
「わかった。困ったら言ってくれ! 私が必ず林檎を助ける!」
「はいはい」
私が熱い眼差しを林檎に向けたが塩対応された。林檎は一度も私を見ずに悪魔へと集中をしている。
私も気を取り直し目の前の美男子の悪魔を
『話し合いは終わりましたか?』
悪魔がこちらを見て微笑む。甘いテノールの声。
甘い
私ははっとして我に返る!
サキュバスなイメージがした。やばいオーラが出ている。私はうっかり悪魔に
これは誘惑されているのか!?
林檎は大丈夫か!?
私は慌てふためきながら林檎を見た。林檎はただ凍えるような冷ややかな目で悪魔を睨んでいた。
恐……! 悪魔より林檎さんが恐いんですけど!
林檎さんに悪魔の
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