SS ポッキーゲーム
★これは本編とは全く関係ないSSです。いま本編は割と大事なところなのですが、気にしないでください!
それではどうぞ‼★
◇◇◇
最近私からアタック足りてないんじゃないかな。
鈴音は登校中に、ふとそう思った。
健太くんとは話すことができてるけど、それは健太くんが気を使ってくれているから。
私からもなにか行動を起こさないと。
「ん?今日11月11日じゃん。今日って確かポッキーの日だったよね!よし!」
そう言うと鈴音は近くのコンビニに入っていった。
◇◇◇
「健太くん!朝練お疲れ様!」
「あ!すず!ありがとう!」
朝礼に余裕を持って教室に入ってきて、汗ふきシートで自分の体を拭いている健太くんに声をかけると健太くんも爽やかに挨拶を返してくれる。
そんな健太くんに少し勇気を出してこう告げる。
「ちょっと話がしたいからさ、屋上に来てくれないかな?」
「?いいけど」
不思議そうな表情を浮かべてそう言うと、健太くんは「屋上ってどっちから行けるんだっけ?」と言いながら歩き始める。
半年経っても学校の校舎についての記憶が曖昧の健太くんに吹き出しながら、「こっちだよ!もうっ」と引っ張っていった。
◇◇◇
「健太くん!今日はなんの日か覚えてる?」
「今日…?11月11日だよね…。数字の並びがいいけどなんの日かわからないや」
健太くんはピンときていない様子。
全くダメだなぁ。
まあ私もさっき思い出しただけだから
「今日11月11日はポッキーの日って言われていて、ポッキーゲームっていうゲームを行うのがお決まりなんだ!」
「へー、そうなんだ。どんなゲームなの?」
「私がまずポッキーを咥えているから、健太くんは反対側を咥えて。その後お互いに食べ進めていって、相手を意識して先に口から話してしまった方の負けっていうルールね!」
「え、、、?思ったより過激なルールなんだね。もしかしてだけどこのゲームって付き合ってる男女」
「はーい!つべこべ言わずにやるよ!」
私はさっきコンビニで買ったポッキーをカバンから出して、一本取り出す。
そしてアムっと軽く咥えて健太くんに言う。
「ホアッ!ヘンハフンホハハフ‼(ほらっ!健太くんも早く‼)」
すると少し迷った素振りを見せた後、パクっとポッキーを咥える健太くん。
「ホーヒ、ホン!(よーいどん)」
そう宣言するとともに私は二口、パクっパクっと食べ進める。
すると、健太くんの顔が私の目の前に現れた。
「フブ!ホホハハハハヒフヒヒャフヒョ‼(すず!このままじゃキスしちゃうよ‼)」
健太くんが焦ったように伝えてくる。
それに対して私は
「ハハヒハヘフヒヒヒヒョ。ヘンハフンはヒヒャ?(私は別にいいよ。健太くんは嫌?)」
と応じる。
すると健太くんはカーっと顔を赤くする。
そして恥ずかしそうに目を閉じて、唇を軽く突き出した。
だから私も目を瞑って、最後のひとくちを健太くんが食べるのを待った―――
「…夢、か。」
なかなか唇同士が接触しないことを疑問に思った鈴音が目を開くと、見慣れた自室の天井が目に写った。
もう少し夢が見たかったなぁ
寝ぼけた頭でそうぼんやりと考えていた鈴音だったが、意識が覚醒してくるにつれて、自分が何を考えてきたかに気づく。
「もう!私ったらなんて破廉恥なことを考えているの⁉」
一人で顔をポッと赤らめる鈴音であった。
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昨日11/11はポッキーの日!
(そのことを思い出したのが23時だったので慌てて執筆しました‼だから日付をまたいでしまいました!)
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