第43話 廃部の危機
――ブンッ
――ブンッ
――ブンッ
「お!気合入ってんなぁー!」
部活前に一人、黙々と素振りをしていると、裕太が声をかけてきた。
「10月まで時間ないからな。」
「そうだな!やっぱり香川さんには告りたいもんな。」
「ま、まあね」
「応援するよ!」
「ありがとう。」
そうして言葉を交わし終えると、裕太も素振りを始めた。
―――おそらく悔しかったのだろう。
夏休みが始まってすぐにあった夏の大会で、城北高校野球部は一回戦で消えてしまった。
ショートでレギュラーだった裕太は最終回のツーアウトから打席が回ってきて、、、、、
結果は三振だったのだ。
先輩は試合が終わった後も気丈に振る舞い、裕太にも気にするなと言っていたが、裕太は先輩の夏を自分が終わらせてしまったという思いから、涙をずっと流していたのだ―――
その裕太が立ち直って、前を向いた様子を見て、俺は友達として、そして同じ勝利を目指す仲間として嬉しく思ったのだった。
それからしばらく素振りをした後、部活が始まった。
「集合」
「「「「「「「おう!」」」」」」」
その掛け声でキャプテンのところに行くと、いつもあまり顔を出さない大橋先生が来ていた。
大橋先生はニコニコ笑っていた。
でも、その表情を見た時、なぜか俺には少し嫌な予感がした。
◇◇◇
「今日はみんなにお話があって来ました。」
そう言って衝撃のことを口にした。
「この前の試合の敗戦で城北高校は公式戦47試合連続敗戦ということになりました。」
え、、えぇ
城北高校そんなに弱かったのかよ、、、
そう思っていると更に衝撃のことを口にする。
「それで野球が好きな校長がこんなに負ける野球部なんて見たくないとおっしゃったんだ。だから、、、次の秋の試合で勝たなかったら、野球部は廃部になることになりました。」
みんながざわめき出す。
「俺も野球が好きだ。だから、この部活を終わらせたくはないが、、、でも、正直校長の気持ちもわからなくはない」
「―――」
「だから、次の試合なんとしてでも勝とうな!」
「―――」
あまりの出来事に何を言われても反応できなかった。
そんな状態から、真っ先に抜け出したのは―――裕太だった。
「そうだよみんな!こうなってしまった以上せんs、、、BIGBRIDGEが言う通り勝つしかないんだ。何が何でも絶対勝つぞ!」
「「「「「「「おう!」」」」」」」
こうして野球部は再始動したのだった。
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野球部はどうなってしまうのでしょうか、、、大変なことになってしまいました。
続きが気になる方は星とハートお願いします‼
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