ジレジレ生活編

第40話 好きなんだろ?

 土曜日。

 俺は部活の帰りに、裕太に正直に自分の思いを告白した。

「俺、すずに恋したみたいだわ」

「そうか。」

「、、、、、」

「、、、、、」

「、、いや、お前反応それだけかよ!友人の告白に驚いたりしないのかよ!」

「いや、もともと知ってたし。研修旅行で俺言っただろ。あんときは否定してたけど。」

「ウグッ!」


 裕太の仰る通りだ。反論の余地はない。


「まあ自覚できたのなら何よりだ。それより、いつ告白するんだ?」

「そこなんだけどな、、、」


 俺は改めて今までの経緯について裕太に話した。

 すずが男子嫌いなこと。すずが俺と仲良くなったのは、それを克服するためだということ。それなのに俺は恋してしまったということ、、、

 それらをかいつまんで話した。


 話しているうちに、自分に力が入っていっているのがわかった。

 これだけ思い詰めているつもりはなかったのだが、、、気づいてなかっただけだろうか。


 それなのに話し終わった後、裕太はニヤニヤしてこう言った。


「よし告白しようか。」

「、、、今の話聞いてた?あと、笑うところなんてどこにもなかったと思うんだけど。」

「いやいや客観的に見てみろよ。今の話なんて惚気話以外の何物でもないぞ。」

「あっ⁉」


 話すことに夢中で全く気づいていなかったが、冷静に振り返ってみるとなんと恥ずかしいことか。


 裕太はひとしきり笑った後、



「でもさ、好きになってはいけないとか関係ないと思うんだよね。」


 と気軽に言った。


「なんでそう思えるんだ?今話したように」


 もう一度説明しようとすると、裕太はそれを遮って、


「でも、好きなんだろ?ならしょうがないんじゃないの。」

 そう言い切った。


「なんで、、、」

「よく考えてみろ。好きになってはいけないと思っていたのに好きになったんだろ。じゃあ、それはいわゆる『運命』ってやつじゃないのか?」

「、、、」

「別にお前は聖人じゃないんだ。好きな気持ちを我慢しなくてもいいんじゃないか?」

「、、、そうなのかな?」

「後これは俺の直感だけど、香川さんは、お前からの告白をまっ、、、いや、やっぱ何でもない。」

「え、何?」

「まあとにかく、香川さんも告白されることは嫌じゃないんじゃないのか。お前は香川さんのことをいやらしい目で見ているわけじゃないんだろ?」


「そ、そんなわけないだろ!」

「じゃあ大丈夫だろ。そんなマイナスになってたら何もできないぞ。」


「そう、、、だな。やっぱり告白はしたほうがいいのか?」

「当たり前だろ。告白だけじゃなくて一般的に言えることだと思うけど、物事は何か始めない限り交代することもないが、前進も望めないんだぞ。」


「うん。そうだな。」


 俺は心を決めた。

 俺はすずに告白するんだ!



 「、、、この鈍感系主人公め!」

「なんか言ったか?」

「間違えた。難聴兼鈍感系主人公め!」

「なんちょうけんどんかんけいしゅじんこう?どういう意味の言葉なんだ?」

「さぁな。」

「え⁉教えてよ!」

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 裕太ナイスアシスト!


 40話まで行きました!

 とりあえず50話までがんばります!(多分50話では完結しないと思いますがww)


 まったりがんばります

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