第37話 一緒に昼ごはん食べにいかない?
キーンコーンカーンコーン
キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴って、一気に教室の緊張感が緩んだのがわかった。
最後の情報のテストが終わって、高校生活初めての校内テストが終わったのだ。
みんな一様にホッとしている表情や、満足げな表情を浮かべている。
、、、と思ったのだが、俺のよく知る友人を見てみると顔が真っ青だった。
テストの用紙が回収され終わって解散になると、俺はその友人である、裕太のところに足を運んだ。
「ど、どうしたんだ?そんな幽霊みたいな顔して?」
「健太。入学式のときに言ってた部停って主要教科の半分以上が、平均点の半分以下だったら、なるんだったっけ?」
「うん、そうだけど、、、」
「おれやばいかもしんない、、、」
「ま、まさか」
―――お前、部停になるかもしれないっていう可能性はないよな⁉
そんな俺の考えを、
「悪い。野球部の一年生エースは早速部活にいけなくなったかもしれん。」
「嘘だろ⁉ っていうか、自分でエースって言うなよ、、、」
その一言で吹き飛ばされた。
というか、これは本当に落ち込んでるのか?と思っていると、
「まあ、だから中学の時みたいに、試験終わったら、どこかに遊びに行くっていうのは今回パスで、、、」
と、目が死んでいる状態で言ってきた。
まあ、この様子だと、もし今回のテストで結果が悪くても次のテストでは大丈夫だろう。
「わかった。ご愁傷様です。」
「うるせーよ」
◇◇◇
そんなこんなで、もともと裕太と遊ぶつもりだった俺は、暇になってしまった。
翔太と隆の予定を聞いてみると、二人はメイドカフェに行くらしく、俺は断っておいた。
そんな初対面の人がメイド服になっているのを見て嬉しいのだろうか?
食わず嫌いは良くないので、今度二人に聞いてみよう。
しょうがないから、一人で家でゲームでもするか、と立ち上がった時、
―――すずがこっちを一人でボーッと見ていた。
すずは、誰かと遊ばないのかな?と思いつつ、せっかくだから声をかけてみることにした。
「すず?誰か待ってるの?」
「え!いや!待ってないよ!」
その後、ボーッとしてたぁ、と照れ笑いを浮かべる彼女は本当に可愛かった。
「じゃあ、もしよかったら、この後一緒に昼ごはん食べにいかない?」
「え!ほんとに!あ、でもお金持ってきてない、、、」
「それは大丈夫だよ!奢らさせていただきますから。」
「いや、、、流石にそれは悪いよ、、、一回取りに帰ってからなら?」
すずは優しいから、俺に奢らせるのにためらいがあるようだ。
そんなすずに声をかける。
「すずのおかげで、英語かなり手応えがあったからそれのお礼も兼ねてどこかで奢らせてよ」
すると、それを言われたら、行くしかなくなっちゃうじゃないですか!と言いながら、一緒に行くことに同意してくれた。
「それじゃあ行こうか!」
「はい!」
そう言って教室を出た。
―――教室を出るときに、すごい目で俺のことを裕太が見ていた気がするのだが、あいつ精神的に大丈夫だろうか?
________________________________________________________________________________________
おかげ様で3万pv達成できました!
感謝です!
今回は、1万や2万PV達成した時みたいにSSは書きませんが、4万、そして5万PVに早く行けるように頑張っていきます!
今後とも宜しくお願いします。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます