学校生活編
第9話 研修旅行①
入学式から今日で一週間経つ。
今日から一泊二日の研修旅行だ。
「おい健太!ぎょうさん楽しまな損やさかいな!」
「おい、翔太。本当変なことだけはしでかすなよ。」
「し、しねぇよ!」
この1週間の間に、入学式で出会った俺、裕太、貴司、翔太の中では下の名前で呼びあう関係になっていた。
「それはそうと、いい天気になってよかってよかったね!」
「せやな!」
「健太。今日の予定って何?」
「おう翔太!おはよう!今日はバスで移動した後、オリエンテーリングをしてから、晩御飯食って、その後キャンプファイアーがあるよ。」
「オリエンテーリング負けられへんな!絶対勝とうや!」
「もちろん!俺らが一番になって注目を浴びるんや!」
「裕太もおはよう。お前も目立ちたいからって変なことはしてくれるなよ。」
「俺のこと疑ってるのか?俺、今まで変なことなんていっかいもしたことないぞ!」
「、、、、、、、、、」
「わ わかったよ!変なことなんてしないから!」
「わかればいい」
「まあ、はんちょう、よろしゅうお願いします!」
「はいはい、お願いされます。こんな問題児ばっかり大変やわ。」
「なんやと!俺らのどこが問題児や!」
そう言い合いながら出発までの時間を過ごした。
◇◇◇
「空気が澄んでるねー!スーーー、ハーーー」
「ほんまになー」
バスから降りるなり、翔太と貴司が騒いでいる。一方の俺と、裕太はというと、
「うぅ、俺久しぶりに酔ってしまったわ。健太はいっつも酔っとるけど今回はどうや?、、、って顔真っ青やん!今回も酔ってしまったみたいやな」
「わざわざバスの一番前に乗って、酔い止め薬も飲んで、その上にずっと寝てたのにおかしいだろ、、、」
二人で酔ってしまった話をしていた。
「皆さん!この後すぐオリエンテーリングがあるのでさっさと昼食とってくださいねー!」
「俺あんまり食欲ないから食べないでおこうかな、、、」
川口先生の声が響いた。この旅行のご飯はおいしいと部活の先輩が言っていたから楽しみにしていたのだが、今はそれどころじゃない。
「そうか、、、オリエンテーリングまでには復活できるように頑張れよ。」
「OK ちょっと食べ物のにおいもいまはかぎたくないから外に出るね。」
「わかった。じゃあまたあとで。」
そう言って、裕太が食事会場に行くのを見送った後、川口先生に伝えてから外に出た。その際すごく心配してくれて、改めていい先生だな、と思った。
外に出てこの後のことをシュミレーションするために目をつぶると、不意に
「森下君?」
と声をかけられた。
そこには香川さんが驚いたような顔をして立っていた。
「どうしたの?もしかして香川さん、じゃなくて鈴音も車酔い?」
「えぇ健太くんも車酔いしやすいのですね」
「うん対策はしたんだけどね。」
俺が苦笑いをすると、香川さんが何か言いたそうにしているのを感じる。
「どうかした?」
「あのっ!今暇だしみんなが出てくるまで何か話していてもらっていいですか?じゃなくていい?」
「もちろんいいよ」
そう言って、話し始めた。
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年内は更新できて後1回くらいだと思いますが、見に来てください!
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