第4話 同じクラス
まず自己紹介といえば名前と趣味、あとは特技くらいをいうのが妥当だろう。
ところで俺はとてつもない運動音痴である。短距離走はそんなに苦手ではないのだが、長距離走になると、スタミナが途中で切れてしまって、最終的に
だが、スポーツ系の特技はなくても趣味はある。
それはズバリ「野球観戦」だ。
小さい頃住んでいた家の近くにホームスタジアムがあった「関西ペンギンズ」のファンで、試合のハイライトを毎日見ている。これで野球好きの人と話が合うと思うから、これで行こう!
「おいおい!あいつ顔面偏差値高くね?」
「ワンチャンアイドルかもね!」
「話しかけたら、俺の相手してくれるかな?」
あとは特徴は、、、?と考えていると、突如周りの男子がざわつき始めた。
そんな声に反応して、俺は顔をあげる。
「香川鈴音です!中学時代はバトミントンをしていたので、バト部に入ろうと思っています!一緒に入る人は声をかけていただけると嬉しいです!よろしくお願いします!」
顔をあげると同時にハキハキとした女子の声が聞こえてくる。みんなが騒いでいたのはこの人のことかな?と思いつつ、顔を見ると、そこにはなぜか見覚えがある顔が。
それが今朝助けた女子だとわかるまで長い時間は要さなかった。
内心驚きつつ、俺はある感想を抱く。
(思っていたよりしっかりしてるな。)
今朝助けた時はぼーっとして車が来ていることに気付かなかったり、俺から離れる時顔を真っ赤にしていたといったふうに慌てん坊であったり抜けているといった雰囲気を醸し出していたが今は全く持ち合わせておらず、むしろ、落ち着いているイメージを周囲に与えていた。
頭が混乱して、頭を抱えていると、
「次、森下」
順番が回ってきてしまった。
しょうがないから立ってさっき考えていたところまで言うことにした。
「えぇと、森下健太と言います。趣味は野球観戦で『関西ペンギンズ』のファンです。えーと野球ファンの方には話しかけて欲しいです。よろしくお願いします、、、」
あぁすごくありきたりな自己紹介になってしまった気がする。これでは誰も話しかけてくれないだろう。高校でもインキャ確定かもしれないなぁ。トホホ。
そんなことを考えつつ席に着こうとした時、香川の姿が目に入った。彼女はさっきの自己紹介の時とはまたも打って変わって驚き、あわあわと動揺していた。
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動揺している香川さんかわいいって方は星やハートお願いします!
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