遺跡を手に入れイリスと再会する

ライルはとても驚いていた。アーロンとは前世で国際指名手配されていた、犯罪者でライルが取り逃がした犯罪者だ。




「それで、やつはどこに?!」




「わからないなの」




サクラの回答を聞いたライルは肩を落としがっかりしていた。




「まぁ、気を取り直して遺跡へいくなの」




ライルも落ち込んでいても仕方がないと、サクラの後を付いていった。今ライルは、薄暗い森の中をサクラを先頭にして歩いていた。




少し歩くと、コンクリート製の遺跡? らしき三階建てのビルが姿を現した。サクラとライルは遺跡のガラス製のドアを開け入り口から中に入ると壁につきあたった。






「行き止まりだがどうするんだ?」




「こうするなの」




サクラはそう言うと、壁に手を当てた。すると壁が二つに割れ、階段が現れた。




サクラを先頭に階段を下りて行き、扉を開け中に入ると、前世で王家に仕えていたメイドロボのイリスが待っていた。






「ユリス様お久しぶりです。いえ今はライル様とお呼びするべきですかね」




「イリス、なぜ君がこんな所にいるんだ?!」




「それはルイス陛下のお孫様に当たるアウロ陛下のご命令だからです」






「なるほど。どんな命令か聞いても?」








「はい。ルイス陛下の孫のアウロ陛下の時代に、創造主様からの信託で技術や情報、文化品、種などを保存するこの場所が作られました。私はここを管理するように言われたのです」




「なるほど」




確かにアンドロイドメイドのイリスなら、整備さえすれば、何千年だろうと管理することは可能だろう。






「サクラから創造主様のご意向は聞いております。アウロ陛下からは、創造主様の意向は最大限尊重せよ。と指示を受けているため、現時点を持って遺跡の所有権をライル様に譲渡いたします」




「わかった。ありがとう!」




ライルはついに不便な生活から抜け出せると考えていた




「後、管理用のタブレットを差し上げます。」




イリスはタブレットを渡そうとしたが




「イリス、すまないんだが管理はイリスがしてくれないか?」




とライルは断った






「相変わらず雑事は嫌いなご様子ですね。奥様があちらの世界で聞かれたら呆れられますよ」






イリスは微笑んでいた






「うるさい!」




ライルは頬を膨らませ拗ねていた。小さいころからクリフ王と仲が良く、一緒に悪戯をしてイリスに怒られていたので、転生しても頭が上がらないのだ。






「フフ そういう可愛らしい所は変わっていないようで、安心しました。遺跡の管理はお任せください」




ライルはこのまま拗ねていても仕方がないと機嫌を元にもどした




ライルとイリスのやり取りを見ていたサクラが




「やった! ライルをからかうネタができたなの! 今度チャンスがあれば使うから楽しみにしておくなの」




とからかい宣言をしてきた。サクラはライルをからかう気満々で顔をニヤつかせていた








「うるさい! サクラ覚えてろよ!」






ライルはそう叫ぶと走って階段を上り家に帰って行った。










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