第2話

銀河ソビエトの議長に就任したレニンは卓越した指導力を発揮し、

労働者達の血の日曜日事件に対する反感も相まって銀河ソビエトの勢力の拡大に成功していた。

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銀河帝国暦919年3月8日銀河ソビエトは1000万人を超え組織拡大を達成し、今後の方針を決める為の党大会が開催された。


「同志諸君!遂にモスコー最大の労働組合であるモスコー宇宙港労働組合が、銀河ソヴィエトに加盟する事を決定した。これの加盟によって銀河ソビエトの総人数は1300万人にもなろうとしている。我々銀河ソビエトは帝国最大の組織となったのだ。これも同志達の革命精神に基づくたゆまぬ努力による結果である。私はソビエト議長として、同志諸君に改めて感謝をしたい!」


結成して以降、実質的に銀河ソビエトの会議場となっていたビアホールにて、レニンは駆けつけた代表達に感謝すると今後の方針を述べた。


「我々銀河ソビエトは人民自治の達成の為、更に勢力を拡大しなければならない!

故に、今後は労働者だけでなく農民や兵士等にも積極的に参加を求めていくべきである!何故なら労働者は、いまだ帝国の人民のうちでは少数であり、労働者単独での人民自治達成は不可能と言わざるを得ないからである。更に、帝国人民の中で最も人数が多いのは農民であり、帝国の武力を担っているのは軍の兵士である。そこで、我々労働者は兵士達、農民達と積極的に交わっていき、労働者、農民、兵士達による革命的政府を建設する事が、真の人民革命への近道であると私は確信している!

同志達よ!我が親愛なる労働者達よ!!農民達と兵士達は敵対関係ではなく、共に手を取り合って未来へと向かって歩んで行く同志なのである!銀河ソビエト万歳!」


「「「銀河ソビエト万歳!」」」「「「同志レニン万歳!」」」


党大会によって定められた新たなる方針に基づいて、銀河ソビエトは農民組合や軍人組合の勢力拡大に着手、更に別惑星での連携を図る為、精力的に活動を行った。

レニン達は銀河ソビエトが大衆から認知されるために、大衆運動を進めることに重点を置いた。だが、銀河を渦巻く情勢の変化は、レニン達をより大胆な行動を決断させる事となる。


銀河帝国暦919年4月17日、帝国辺境にて帝国軍の一部と辺境の住民達が手を組み反乱を起こした。反乱は帝国軍によってすぐさま鎮圧されたが一時的とはいえ人民が帝国の支配を振り払う事に成功した事も事実であった……

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