第234話 ランドマーク的な存在

 ホーンラビットのレースで新領地は相当潤っているらしい。

 最初こそかかわったが、今は関わっていない。そもそも親父に丸投げだったからな。

 今はマースが関わっていると思う。何故か?レースも日々進化しているからだ。

 何せ彼はテイマーだ。今テイマーは大人気だ。

 何せレースはホーンラビットが競うのだ。

 最初は適当に用意し、本当に運任せだったのだが、今や競争に勝つ事を全体に育てられた個体がどんどん現れ、今や抜きつ抜かれつのデッドヒートとなり、より一層盛り上がっている。


 だがそれも、賭けをする男どもが中心だ。

 賭けをしない連中は?


 すまん、今新領地は買い物客でごった返す盛況ぶりだ。


 これに関しては俺が全面的にかかわっている。

 勿論ヤーナもだ。

 何せ俺達は日本、いや地球中から色々な物を買い集める事が出来る。

 そして宝石の原石を見つけては売りさばくので、資金は無限と言ってもいい。


 そんな中敢えて化粧品はやめておいた。

 女性が食い付きそうなんだが、若干肌の質が違うんだよな。

 ぶっちゃけ肌に合わない人が大多数らしい。

 これは確認した。

 成分が自然由来のはいけるみたいだが、それはこっちで再現すればいい。既に再現は成功していたりするんだが。


 それよりも、凄まじい人で膨れ上がった新領地だが、実はその大半は衣料関係だったりする。

 医療と言って木綿の栽培から始めるから、農作業の従事者がその半数近い。

 そして針子が残りの過半数だ。


 で、何かと言えば、俺とヤーナが持ち帰った衣類に問題があった。

 綿100%のはいいが、石油系のは再現が出来ない。

 なので綿を織る時に伸びる工夫をした。

 所謂天竺編みだな。


 これで・・・・女性の下着の再現がかなりできるようになった。

 だが問題がある。

 俺が日本で愛用していたトランクス。

 こいつはせいぜい10点ほどのパーツから組みあがるのだが、女性の下着と言えばブラジャーだ。

 こいつは女性ならわかると思うが、分解するのが大変なんだ。

 資源ごみとして分解する時にかなり手こずるらしい。


 それに部品点数の多さだ。

 30ほどのパーツから出来上がるらしい。


 今までこんな複雑奇怪な衣類はこの世界ではなかった。

 因みに主な使用目的は勝負!らしい。

 何の勝負なんだ?

 因みに普段はもっと楽なスポブラみたいなのが人気だとか。


 食料目的で栽培する畑より、綿を育てる畑の方が広かったりする。


 だがショッピングを楽しめても観光がなあ。

 そう思った矢先に、前置きが長くなったが世界樹の出番という訳だ。


 世界樹、何やら一番目立つ場所が所望らしいので、敢えて街の中心地にドドンと植えてやった。

 後から叱られそうだが、何とかなるだろう?

 こうして数年後、立派なランドマーク世界樹が誕生した。


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