第228話 花子を託す
この後さらに1週間滞在し、この間にアメリカで家を購入した。
まあ、まさやん名義になるんだけどな。
まさやんは暫く花子と暮らすらしい。え?まじ?
「私はクーンさんの従魔となってしまいましたので、クーンさんの許可が必要なのです。」
・・・・どうしてこうなった?
しかもまさやんまんざらでもない。
おい、いくら見た目がいい女だからって、人外だぞ?
「クーン、いや
え?クラス、つまり同棲から伴侶にいきなり上がったぞ?
そしてそこで真っ赤な顔をしない花子!
「あんた仮にも女神なんだろう?まさやんと結ばれてもいいのか?」
「あ、それは問題ないわ。むしろ彼だからこそ受け入れられるのよ?」
・・・・まさやんの事は敢えて詮索しないでいたが、彼は何もんなのだ?
もしかしてホームレスになる前はどっかで会社を経営していたとか、そして不景気のあおりで倒産したとかそんな過去を想像していたんだが、もしかして盛大な勘違いをしていた?
「まさやん、いいんだな?」
「ああ、問題ない。」
「まあ今まで俺達はまさやんの世話になりっぱなしだったし、いくら近所とは言え何で10年以上前の事件で死んだ奴のフルネームを覚えているとか、色々突っ込みどころはあったが・・・・あんたに花子を託す。そして俺はとある箱をもう一度調べて見つかった物があるんだ。これも渡しておく。」
そう、天使の本が入っていたあの箱。どうやら底が二重になっていて1冊の冊子が隠してあった。ぶっちゃけどうやら花子に関する事が記載してあったから、俺はビビット来た。
これ、まさやんに花子と共に託すのがいいんじゃねえかって。
こんなばかげた話はないはずなんだが、俺は今までこうした直感があった時はそれに従ってきた。
直感というか思い付き?
【土】で色々加工したりするのがそうだな。
あれで家族が助かったとかあったしな。
そしてまさやんの反応はやはり俺の思った通り、つまり花子を娶る、いや伴侶とすると言った時から何となく感じた事なのだが、まさやんはどうやら・・・・
「いいのか?これはまさしく【神器】じゃないか。何でクーンの身でこんなのを所持しているのかは・・・・記憶を持ったまま異世界に転生した事からそんな事もあってしかるべきと思っていた方が良かったのかもしれんなあ。だがこれでかの地と、恐らくクーンが今いるべき異世界との綻びは何とかなるだろう。」
世界の破綻だっけか?
何でまさやんが知っているんだ?
俺そんな事まで話したか?記憶にないな。
結局俺は花子をまさやんに託した。
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