第207話 金策の検討
俺とヤーナは、一度世界樹へ戻った。
あちらの世界では先立つものが無いと何にもできない。
俺も今の姿はこっち生まれで子供だし?
金塊でも売れば・・・・いや、身分証とかいるよな確か。
さてどうするか。
・・・・
・・・
・・
・
「・・・・という訳だシロ、お前もあっちに来るんだ。」
【久しぶりに呼ばれたと思ったら何をしろというのだ。】
因みに忘れていた訳じゃないぞ?
シロはいい。ポチを連れて行ったら驚くだろうから・・・・無理だろうな。
天馬の天ちゃんは・・・・馬だが翼があるからやっぱり厳しいな。
いや待て、空を移動手段としたら・・・・そういえば最近の日本ってどうなんだ?
俺がこっちに来るときは、ドローンが流行っていたし、空飛ぶ車とかネットで出ていたが、そろそろ実用化されそうか?
荷物もドローンで宅配とか、社会実験みたいなのをしていた記憶がある。
あいつ等、姿を隠す事が出来るんだったらいいのだが・・・・
結局
ヤーナも同じくワンコを連れていくようだ。
「目立ったら駄目なんでしょ?この子だったら大きな犬に見えなくもないし。」
「いやだってシロはワンコだぞ?」
「・・・・ねえクーン、何度も言ったり言われたりしていると思うけれど、それ本気で言っているの?」
何の事だ?たまにシロもそうだが、ポチについても言われるんだよな。
まあいい。
俺は一応、金策をどうするかについて考えてみた。
先ずは俺みたいな子供に売る事が出来るかわからんが、金でちょっとした物を作ってみた。
以前親せきで金でできた仏具のリンとリン棒を見せてもらった事がある。
子供の時だったから大きさをいまいち覚えていないが、300万という値段は覚えている。今だといくらだ?
確か思ったより小さく重く感じた記憶があったが、忘れた。
そして指輪とネックレスだな。
貴金属を買い取ってくれるかどうか疑問だが、一応用意しておこう。
そしてシロによる地面から反社の事務所や屋敷に侵入し、根こそぎ奪う。
何処にそんなのがあるかわからんが、大きなヤクザの組ならネットで簡単に検索できるし、何とかなるだろう。
そして、当面行うのは自販機やどっかに落ちている金を見つけてそれを用いる。
自販機の下って結構落ちているイメージがあるんだが、どうなんだ?
後はあれだな、ゴミを集めて売る・・・未成年が持ち込んだのを買い取ってくれるかどうか疑問だが、アルミ缶なんかどうだ?
え?太陽光のケーブルを?いや、それ犯罪だから。
他にもガードレールやマンホールの蓋とか、何故かそういった盗難事件を思い出しつつ絶対やらん!と自分で自分の考えに思わず突っ込んでしまった。
なんだかんだで準備が終わり、再び日本へ向かう事になった。
俺はこの時金策が目的になってしまっていて、何の為に日本で金策をするのか、この時は何故か失念してしまっていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます