第198話 早速掘ってみる
温泉掘り当てた時ってどれぐらい掘ったっけな?
注:99話参照
わからん。100メートルだったか?1000メートルだったか?
まあある程度深さがあっても俺には実績がある!
あの時はガスとかどうしてたっけな?
本当は違うが、一般的に硫黄臭がすると言われるあの臭い、温泉の成分なんだが、ガスも相当出ているよな?
だがあの時はそういった爆発やら圧力やらが無かった。
まあ今回は天使ちゃんがいるしな、何とかなるだろう?
俺は魔法少女が勝手に操ってくる右目を頼りに、世界樹の根に当たらぬよう、掘り下げていった。
因みにエルフの2人は風魔法が扱えるようで、他にも色々使える感じで上手く降りてくれた。
ヤーナは精霊に任せてのんびり降りているな。
「迂回するのじゃ!」
は!いかん。
集中集中!
温泉を掘り当てる時と違い、真っ直ぐ下に掘り下げる必要が無いからな、何となくズレても問題ない。
俺は再び右目を頼りに根っこを避けていく。
まだ100メートルあたりだと思うが、物凄く太い根が張り巡らされている。
そのまま掘っていくと、遂に真下へ掘り下げられなくなって、斜めに掘らないと駄目になった。
現在200メートル付近と思われるが、まだ根っこの直径は5メートルぐらいあると思われる。
今更だが最初から真下へ掘る事が出来そうな場所を見ておけばよかった。
「少しぐらい良いのじゃない?」
ヤーナが暢気な事を提案してくるが、まあ今更だしな。
そのまま更に掘っていく。
・・・・
・・・
・・
・
幸い世界樹の根が張り巡らされている地中はカッチカチではなく、ある程度の固さ程度で掘っていくのは然程難しくはなかった。
掘っていって、穴をあけた周囲に土を押し固めるだけの柔軟さがあったからだ。
そしてついに500メートル付近に到達。
え?どうやって知ったかって?
「それは我が分かるからじゃな!ふふん!」
何故か現在の深さが正確に分かるらしい。
そしてこの頃、世界樹の根は直径3メートルほどあるらしい。
おい!何で500メートルも掘っているのに直径3メートルもあるんだよ!
「よし、今から指示を出す故その方向へ掘るのじゃ!ほれ見えるであろう?根の先端があろう。其処へ向かうのじゃ!」
何故か根っこは唐突に終わっている。
俺の知る根っことはまるで違う。
いったいどうなっているんだ?
そしてここまで着て俺は気付いた。
そもそも地下500メートルまで掘って土を得ているんだよな、エルフって。だったらその穴を使えばよかったんじゃないか?って。
すると魔法少女は、
「あれは駄目じゃ。真ん中過ぎて今回のような根の先端に到達できぬ。」
根っこの先端に用があったみたいだが、いったい根っこの先端に何があるというんだ?
俺は【土】を用いゆっくりと世界樹の根っこ、その先端を掘り当てた。
そこで見た根っこの先端は、まるで根っことは思えぬ、人口物にしか見えない物体だった。
何だよ世界樹って!
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