第180話 GPSのようなもの?
あそこに埋め込まれていた魔道具、これは本来位置を知るための物のようだ。
つまりこの魔道具を所持していれば、現在地が分かる仕組み。
更には通信も可能だとか。
ただ、体の中に埋め込んでいるので、通信はできない。
うーん、GPSか?それともスマホ?
まあ本来であればかなり有効利用できそうなんだが、この世界ではそんな使い方はしないらしい。
まあ今はどうでもいい事なんだが。
それよりもやはりと言うべきか?
あのメタボ親父は嘘をつきまくっていた。しかも嘘を言えない?立場から、本当の事を言わない、自分の立場から?都合のいい解釈を俺達に伝えていたって事か。
それとも奴隷になりながら嘘を言えるだけの能力持ちだったのか?
わからん。
ぶっちゃけあいつはどうでもいい。
それよりも目の前のエルフだ。
魔族、そして魔大陸という認識だったんだが、どうも違う・・・・どうしてこういう認識だったんだ?
「なあ、何でこの地は魔大陸って言われているんだ?」
一応秘書さん・・・・じゃない、ディアナさんだった。
「それは、恐らく我らが・・・・人間のいう所の魔法に長けているからだろう。」
へ?そんな事で魔大陸なのか?
「いやいやちょっと待ってくれ。そんな事が理由で魔大陸とか魔族って言われているのか?」
「詳しくはわからんな。以前この地にやってきた人間に魔道具を渡した事がある。数年後元の土地に戻っていった。無事到着したようだが、その女がその後故郷の人間にそう伝えたのかもしれんな。若しくは我々の扱う魔道具が人間のそれより優れていた事から、そう伝えたのかもしれん。もう数百年も昔の話だ。もはや当時を知るものは誰も生きてはおらぬ。真実は闇の中だ。」
ほう、数百年前にこの地にわたってきた人間が居たのか。おろ?あのメタボはどうやってこの土地から俺達の居る大陸にやってきたんだ?
俺達はポチの背に乗って来たからあっという間にやってきたが、もし海を渡って来たのだと、相当時間がかかったはずだ。
「念の為に聞くが、その女はどうやって行き来していたんだ?」
「さあ?本当かどうかはわからんが、記録によれば泳いでやって来たそうだ。」
「へ?泳いで?何か道具を使ったのか?」
「それはわからぬ。特に何もないから人力でやってきたのだろう。」
どんなバケモンだよその女。
「クーンとやらは気になるのか?当時の記録が残っておればよいが・・・・あった、これだ。」
何やらモニターを出してきたが、あるのかモニター。
「まあ見ていろ。」
ディアナさんが何やら操作すると・・・・
確かに泳いでいる姿が見える。これは上陸寸前か?
で・・・・意外にもほっそりとした美人さんだった。しかも絶対30いっていない、多分25歳ぐらいだ。
何だこれ?
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