第145話 生かしておく必要があるらしい
他人宛の手紙を見ていいのかと思ったのだが、俺は手紙を読んだ。
何度も読むよう促されたからだ。
何故か俺に従うよう、指示が出ている。
何ていう指示を出しているんだよ!
何気に【何】が多いな。
その後も色々厄介な内容が記載してあった。
何せあの3人、親が有力貴族なので、そう簡単にはあいつ等を処分できないらしい。
王都でも相当問題児なようで、正直持て余しているそうな。
そこへある策を講じたとか。
ヤーナとフロリーナの兄や姉を、新領地の開発に送り込むという。
しかもそれをあのバカ共にこっそりと知られる様に仕向けたとか。
ついでに言えばその情報に色を付けてあったとか。
そして何やら問題ありそうな文面がある。
おい待て!何だよこれは。
【領地開発が成功すれば、相応の立場が約束されるであろう。】
何だかものすごく微妙な言葉だ。
先ず開発が成功しないといけない、となっているが何をもって成功なのか?
それに相応の立場って何?
しかも約束されるであろう。
そもそもそんな約束をしていない上に、確約じゃないのも気になるし、あいつ等はこの文面を見たのか?
そしてこの文面から、最終的にこの地に来れば何かしらの身分にでもなれると思ったのか?バカだ!
・・・・つまりこんな文面で妄想が膨らんでしまうぐらいに、色々足りていないのだ。全くもって残念な連中だ。
そして招かれていないにも関わらず、ヤーナの兄達に無理やりくっついて来たって事か。
うーん、行動力だけは凄いのか?
そう思ったが、
「実際に彼等は何もしていません。馬車に乗ってふんぞり返っていただけです。全ての段取りは我々が行いました。但し、密かに国が関わっているのです。そして彼等は先ほどの文面だけしか知らないのです。」
馬鹿共の取り巻き連中が可哀想だな。
何でこんな面倒事を引き受けたんだ?
実質国からの命令で、こんな所まで馬鹿共のお守をさせられているのか。同情してしまいそう。
それと手紙の最後が気になる。
【できれば何もさせないよう、上手く隔離をして欲しい。酒と
ある意味酷い命令だな。
そして無茶ぶりだ。
酒と遊戯、そして温泉・・・・あいつらに提供しないといけないのか?
そして何かに関わっているふり?
これは中々に難題だな。
俺はこの時とんでもない事を思いついた。
何故こんな事を思いついたのかはわからない。
【毒を以て毒を制す】って言葉があるよな。
あれを実行しようと、ふと思ったんだ。
そう、俺の工房や、クランの拠点を滅茶苦茶にしてくれた張本人、そしてそれらに関わった連中だ。
そして、そう思うと更に思いつく。
以前絡んできた連中がいたっけな。
何だったか忘れたが・・・・主にニールスにいと雲外蒼天が絡まれたんだよな。
【夜露死苦】だっけ?いや違うな。
思い出せ俺!どうでもいい事だが、何だか思い出したくなった!
【唯我独尊】だ!
まあどっちも似た様な名前か?
俺は急ぎ王都へ向かう事にした。
確か奴隷落ちしていたはずだ。
それを引き取ってだな・・・・特にあの女だ。
今回も馬鹿な女が、どういう訳か女を要求していたからな。
何をするのか知らんが、こいつに渡そうそうしよう。
「ねえクーン、物凄く悪い顔をしているわよ。」
ヤーナが鋭い!俺は一瞬ギクッとなったが、別に悪い事をするのではないから、隠す必要もないな、と気が付いた。
「そ、そうか?まあそうなんだけどさ。」
「あまり迷惑を掛けないようにしなさいよね。」
周りに迷惑はかからんさ。かからないよな?
さてその前にやる事がある。
あいつらを管理するのには、留まらせておく場所が必要なんだよな。
こちらがやりやすいよう、立派な建物を用意してやるか。遊戯はどうするかだな。あれ?
注:【遊戯】 楽しんで遊ぶ、若しくは幼児が音楽などに合わせて体を動かしたりする事。
【遊技】 娯楽として行うゲーム。ギャンブルの事を指す場合もある。
確かこんな感じだったはず。
もしかして精神年齢が低いのか?
まあどうでもいい。それよりも費用は国持ちだ。
俺にこんな対応をさせるんだ。
それ相応の対価を支払ってもらわないとな。
何を作ってやろうか!
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作者からのお願い
異世界あるある 転生物語 たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?
をここまで読んで下さりありがとうございます。
あっという間に150話が見えてきました。
ここまで読んで下さった方で、まだ
この作品に対する評価をやっていないよ!と言う読者様にお願いがあります。
今後に期待!
面白い!
もっと読みたい!
そう思って下さる方がお見えでしたら是非評価の程を宜しくお願いいたします。
☆
☆☆
☆☆☆
とあります。
モチベーションの維持に欠かせませんし、活力が湧いてきます。
それに皆さまがどのように感じておられるのかの判断材料になりますので、ぜひともお願いいたします。
既に評価をして下さった方々、感謝です!
極力誤字脱字の内容に何度も読み直してはいますが、どうしても自分の作品に対しては甘くなってしまうのか、誤字、脱字がすり抜けてしまいます。
極力減らす努力はしていますが、その時はどうかご了承を願います。
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