第127話 道が出来たので・そして久しぶりのサービス?
あれから1週間、何とか道が出来た。
最初はまっすぐに道の元となる基準を引けず苦労したが、途中からもっと簡単・・・・とは言わないが、予めヤーナが自身の
俺はヤーナのわんこ目掛けて【土】スキルを展開すればいいわけだ。
ヤーナのわんこは俺の【土】スキルが放たれたのを確認したら、そのまま地面に潜ってもらえば危険はない。ないよな?
この1週間の間、単にクツーゴ領に道を通したんじゃないぞ?
元リーバクーヨと元ギーコア、こちらに至る道も引いた。
正確には道の基準を引いたのだが。
この後土魔法を使える人達が色々やってくれた。
道の拡幅と言っていいのか?
俺がやったのはあくまで目印みたいなもん。
つまりせいぜい両手を広げた幅の道だったんだよな。
それと馬車がすれ違っても余裕な幅に、そして両端には側溝のようなものを設けてくれた。
まあ用水路として活用するのと、片側は排水の流れとして使うのか?
あとはあれだ、道を引いた事により住居部分をどこに設置するのか、後は共用施設を建てたり・・・・まあこれはあくまで仮だが、最初から場所だけは決めておこうと。
俺の知らない間に誰かが決めてくれたようだ。
そして農地。
避難した元領民の殆どは農民だ。
それに食べ物が無いとどうにもならないから、育てないとな。
幸い?な事に、元々逃げる準備はしていたから、野菜の種や球根は持ち出せたようで、避難先で細々と育てていたらしい。だから植える土地さえあれば数年で今まで通りの収穫が見込めるはず。
但し俺に農地としての土地に何かしてほしいらしい。
そして今俺は、最後の仕上げ?を行う所なんだ。
「ねえクーン、本当にここでやっちゃうの?」
「いいだろここで!最高じゃないか!」
「そうかしら?」
「むしろここしかない?」
「仕方ないわね。誰もいないわよね?」
「大丈夫、誰もいないさ。」
「クーンもわかってるじゃないの。あ、でも臭わないかしら?」
俺とヤーナは目星をつけた場所で、早速開始した。
・・・・
・・・
・・
・
「ぎゃああ!やっぱり臭いがするじゃないの!」
「すまんヤーナ。」
数時間後、出てきた其れの臭いが凄すぎて悶絶するヤーナ。
因みにクランの拠点より浅く掘った。
え?
え?何のお話だって?
温泉に決まっているじゃないか!それとも何か違う何かがあり得るのか?
以前にも、温泉を掘り当てた時に触れたと思うが、イメージとして硫黄の臭いだ。
正確には硫化水素なのだが、何故かこの世界でも硫黄と言われている。
そして俺はこの地に温泉施設を設けた。
素晴らしい!見晴らしがいいのだよ。
勿論男女別と、家族風呂を設けた。
混浴したい奴らは家族風呂ってな。
しかし何故王都の源泉より浅く湧出したのだろう。
もしかして魔境には活火山でもあるのか?
で、成分が安定したのか、俺が仮で作った湯船に満たされた源泉。
温度は少し熱いのだが、湯の逃げ道、通り道?そういうのを工夫すれば適温になる。
うん、感覚的には王都より数度熱いな。
やはり魔境は活火山があるのかと思う。許されるなら一度調べたいな。
さて、温泉が湧けばする事は一つ。湯につかるのだ!
「さてヤーナ、どうする?」
「うぅ、この臭い苦手なのよね。だけど王都の温泉、入るとお肌がすべっすべになって肌に張りも出てくるから・・・・勿論入るわよ!女は度胸!見ないでよ?」
一応男女別に脱衣所を設けているが、まだ湯は一つしか入っていない。
「いいけど俺も入るんだぞ?」
「い、今更よ!どうせまた湯は白濁しているのでしょ?だったら見えないからいいわ!」
濁り湯って言って!
「くっ!一番湯は譲れん!」
「勝負よ!」
よくわからんが一番湯をかけて勝負となった。
しかし残念だがヤーナよ、女よりも男の方が素早く服を脱げるのだよ。
俺は
「きゃああ!何でもう入ってきているのよ!見ないでよ!」
どうやらヤーナも急いで脱いできたらしい。しかも・・・・バスタオルを持ってはいるが、隠さずに入ってきたようだ。
「何で素っ裸なんだよ!」
「やっぱり見たな!」
そう言いつつ2人は湯舟にダイレクトボムを試みる。
バッシャ―――――ン!!!!
ドボ―――――――ン!!!!
2人して何をやっているんだか、掛け湯すらせずに入ったものだから・・・・
「きゃああ!熱いわよ!!!!」
「あっちいいいい!!!!だが耐える!!!」
推定45℃。
恐らく地上に湧出した時は50℃近かったものと思われる。
それを何とか湯の通り道を設けて冷ましていくのだが、冷まし足りなかったようだ。
「ウィ、ウィンディーネ、冷まして!」
あ、ヤーナ、こんな所で召喚すんなよ!と言うか隠せ!胸が見えているんだよ!
何せ熱すぎてまともに浸かれず俺とヤーナは立っているんだ。
「スケベ!察しなさいよ!」
ヤーナはそう言って背を向けるが・・・・尻丸出し。
いかん、最近のヤーナは妙に女性らしくなって・・・・
「少し冷やしてよ。」
【分かりました。】
暫くすると適温になった。
俺もヤーナも肩までつかる。
いかん、あんなのを見せられたから、色々と俺の身体が反応しちまった。
なんだかんだで俺にくっつくヤーナ。
「いい湯ねクーン。」
「すまんなヤーナ。適温になった。」
「そのうち冷水も設けなさいよ。」
「そうするよ。しかし・・・・ここにも精霊を?」
「そうね、もう少しきちんと施設を建てたらここに宿りたいっていう精霊は多いかもしれないわ。王都より精霊が多いもの。流石は魔境に隣接している領地ね。」
「そうなのか?俺には精霊を感じる能力が無いからなあ。」
なんだかんだで俺とヤーナは一番湯を満喫した。
但し・・・・
「先に出なさいよ!」
「ヤーナこそ出ろよ!俺はもう少し入っていたいんだ!」
「何よ!そんなに私の肌が見たいわけ?」
「いやさっきそれなりに見たぞ?」
あ、地雷を踏んだ。
「クーンのスケベ!」
俺はこの後どうなったのか覚えていない。
気が付けば脱衣所で寝かされていたからだ。
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