第67話 面倒くさい事になったぞ
Side 神
神1『面倒くさい事になったぞ!』
神2『あ?何をいきなり言っておるのじゃ。ぼけたか?』
神1『誰がぼけるか!わしらは歳を取らんからボケようがないんじゃ!ってそれはいい!またあれの存在だ!』
神2『あれとはなんぞ?』
神1『あれしかなかろう!あれだあれ、うっかりで死なせてしまった可哀想なにーちゃんの事だ!』
神2『うん?最近記憶を取り戻してやったあのあんちゃんか?こっちでも念の為確認しているが、最近パーティーを組んだそうで順調そうじゃないか。何か問題があるのか?』
神である2柱の会話。
神は柱と数える。
神1『記憶が戻ったのはいい。じゃがその前から別のミスがあったのを今更ながら気が付いたのじゃ!』
神2『なんじゃミスとは?』
神1『その前に、あの・・・・確か土砂剛史と言ったのう、現地ではクーンと言うらしいが、あれの力が異常すぎて変だと思っておったのじゃが・・・・』
神2『ああ、確かにスキルが【土】とかいう変則的なのだったが、それがどうかしたのか?』
神1『・・・・隠しても仕方がないから言うが、あれのカード、変ではないか?』
神2『カードが変・・・・いや、普通のカードにしか見えんが。』
神は人間の個人情報を全て閲覧できます。但し基本介入は出来ない。
神1『ほれ、スキルの所を見てみろ、レベルが上がっており、ポイントも消費しておるというのに、表記は0のままじゃろう。』
神2『あ?どれどれ・・・・土/0となっておるが・・・・0?0じゃと!有り得ん!なぜ今まで気が付かなかったのだ!』
神1『それな、0となっておるがバグじゃ。0の訳が無かろう。そもそもレベル1で1なのじゃ。』
神2『バグとは何じゃバグとは。』
神1『それを今気が付いた所じゃから調べておるのじゃ。』
神2『そ、そうか。じゃあついでに確認するが、あ奴の総魔力量の保有が異常過ぎる上にスキルの範囲が広すぎる。チートはないと送り出したはずじゃがあれ、明らかにチートじゃないか?』
神1『スキルの異常については認めよう。もはやチートじゃが、それはあの世界の不安定さに関係する故、わしらは手を出せん。それと魔力総量じゃが・・・・あれはどうやって知ったかはわからぬが、前世の変な知識がまさかの有効打だったのじゃろう。』
神2『なんじゃその変な知識とは。』
神1『ゲームとラノベじゃろう。あ奴の部屋が破壊された折、そう言った本を見かけたのを思い出した。』
ここで終わればよかったのだが、本質的な事を見逃している2柱。
それが意味する所が分かるのはもう少し後の話。
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