〇「評価されない孤独」とどう向き合うべきか
カクヨムコンに向けての作品執筆の途中、かなりのスランプに陥ってしまったことがありました(先の「カクヨム公式Discordでボコボコにされた話」が原因ではありません)。今回はその時、得られたアドバイスが主な内容になります。
……その時の筆者は、自分の気持ちを込めた作品が万人向けでないことを差し引いても見てもらえない現実に落ち込み、「創作は楽しくやるのが最優先で、見てもらえるのは二の次、三の次の結果論」という前提も受け入れられず、努力が徒労に終わる恐怖に駆られていました。かといって大衆受けする作品も書けないという二律背反。「一旦冷静になって休むべき」という正論を唱えられたものの、頭では理解できてもうまく呑み込めませんでした。正直、とても苦しかったです。
ある種、創作者の宿業とも呼ぶべき孤独とどう向き合うべきか?
……この疑問に対して、友人の創作者さんはこう答えてくださいました。
創作の動機は二種類あり、「内的動機」と「外的動機」があります。
「内的動機」は自分の内側から湧き上がってくるもの、「好きだから書きたい」というもので、「外的動機」はその逆に自分の外側の他者目線でやってくる「見てほしい」「評価してほしい」というものです。
このバランスが崩れると、いわゆるスランプの状態に陥ってしまいます。「内的動機」ばかりが大きくなれば、寝食を忘れて創作を続け、結果的に体を壊してしまいます。逆に「外的動機」が大きくなれば、先の筆者のように見てもらえない現実ばかりに絡め取られて落ち込んでしまいます。
そういった場合……特に後者では、一旦筆を休めて、バランスを取り戻す行動が必要となります。
・脳を休めるために寝る。リラックスする。
・溜め込んでいるモヤモヤを紙などに吐き出して、頭の中を掃除する。
・好きなもののインプットに集中する。
心のバランスを崩さない創作者など、この世にいないでしょう。時間との戦いにはなりますが、そこからどう持ち直すかが重要になるのだと、その方は教えてくれました。バランスを崩すこと自体が悪いことではなく、克服した時にまた大きく進歩できる、「創作の成長痛」だとも。
この金言で迷っていた気持ちが落ち着き、回復に努めることができました。なにより心のバランスを崩すこと自体は悪ではなく、風邪を引いても体は悪くないように至極当然なのだと知れたことが、大いにホッとできました。
もし今この時に落ち込んでいる方がいれば、まずは安心してください。根気のいる長期戦になるかもしれませんが、創作に心を奪われた人はどこかで「この作品の〇〇な部分が××だったらなぁ」「このキャラクターをこういうふうに動かしたいなぁ」「なにか書きたいなぁ」という欲求が現れるはずです。それがきっと回復の兆しなのでしょう。
健康的に創作活動をしていくためにも、「内的動機」と「外的動機」のバランスは頭の片隅に置いておいて損のない情報だと思いました。
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