蛇足②

　タイトルそのまんま、半ば愚痴です。

　カクヨム公式Discordサーバーの創作雑談に自作品のPVが増えない旨を相談したら、ありとあらゆる角度からボッコボコにされました。今後利用を検討されている人がいれば、「ちょっと厳しい物言いになるけれど」「現実的な話をすると」などという優しい枕詞には期待しない方がいいです。「言葉を扱う人間が初対面の相手に適切な語句を選べないのは問題なのでは……？」と思わなくはないですが。

　以下、件の作品です。

　JuveniLOiD2.0 -ジュブナイロイド・ツー-

https://kakuyomu.jp/works/16818093087692495109

　夜に学校で怪物と戦う系美少女バーチャルシンガーは好きですか？

　2からでも読めます！　急な転校で新瀬学園都市に引っ越してきた君本侑は、担任がバーチャルシンガーの音楽用ソフトウェア『音枝レンリ』が人間として実在しているという珍事に遭遇する。

　それだけでなく、夜の学校には『死神現象』と名付けられた危険な怪物も闊歩しており、それらを倒す【ココロのウタ】なる異能力も彼女から授けられる。

　更には「自分達は既に死んでいる」「この学園都市は仮想世界」という秘密も暴露され、境遇を同じくする仲間達と共に戦いへと身を投じていく――……ペルソナ風青春伝奇×ボーカロイドカルチャー！

　※ゲームシナリオ風なので、「バトルシーンの省略」「選択肢・ルート分岐の表記」「主人公の性別不詳」があります。ご了承ください。

　見てのとおり、「転生」「ざまぁ」といったウケるキーワードを盛り込んだキャッチーなタイトルではないのは自覚していますし、そもそもそういった要素の少ない作品であることは分かっていたつもりです。とはいえ、そんな作品に価値はないかのごとくボッコボコにこき下ろされたのは流石に堪えました。カクヨムコンも目前、ストック分の完結も目前だったところで見事に心折れて、サーバーを退会しましたね……そんな恨み節をここで書き連ねているわけですが……。

　ただその時悟ったのは、ランキング上位層の方々は「ランキング上位に入る・残る方法」を重要視しており、「これからの潮流を作ること」はまったく意識されていない、あるいは露骨に嫌われているということでした。むしろ誰かが新しく作った潮流に上手く乗ることの方が支持されるのではないでしょうか。

　……これって、ちょっと怖いことではありませんか？

　簡単に言えば、「サイトの今後という主導権を握っている人達が、既存の亜種しか生み出さない」ということです。ウェブ小説において異世界転生もの（より正しく言うならば「RPG・乙女ゲームなどの要素が下敷きとなったゲーム風ファンタジー」）やイチャイチャラブコメの地位が揺るぎないものになっているのは、読者が求めているのもあるとは思いますが、より評価を得たい作者側の都合が絡んでいるのかもしれないと、今回の一件で思いました。

　筆者自身、上記の自作品のように好きなものを好きなように好きなだけ書いているので、ウェブ小説の今後に高説垂れられるほどの人間ではありませんが、さりとて杞憂しないかと言えば嘘になります。下手すると、十年後も異世界転生ものとイチャイチャラブコメがランキング上位を占めているのかもしれません。

　……その前に、読者に飽きられないといいんですけど。