〇同級生キャラ四人を確保する簡単な作り方
世の中では小説の書き方のみならず、オリジナルキャラクターの作り方も数多く公開されています。「ギャップを作る」「年齢や職業をばらけさせる」など、ここを見ずとも詳しく分かるでしょう。実際に本創作論でも、「性癖から生み出せ!」などと言っています。それでなくとも、主人公とヒロイン(あるいは相棒)と敵役……なんなら最低でも主人公がいれば、物語は概ね成り立つのが現実です。
しかし前者はまだしも、後者は同級生が多くなりがちな学園ものにおいては死活問題です。先輩・後輩の差異も小手先にしかなりません。
そういった場合には、どうすればいいのか? あまり難しいことを考えられない筆者は、以下の『陰陽男女法』に分類して一気に四人を確保しています。
陽:男子 陰:男子
陽:女子 陰:女子
――そう、分解しなくても分かるとおり、含まれている要素は四種類、「陰・陽」と「男子・女子」です。
「陰・陽」というと昨今の陰キャ・陽キャに終始しがちになってしまいますが、端的に言えば「熱血・冷静」「明朗快活・大人しい」「ポジティブ・ネガティブ」のような、『相反する特性』だと思っていただければ相違ないと思います。そして「男子・女子」の違いを設ければ、被らずにキャラクターを作ることができます。
コツは男女で同じ「陰・陽」でも、違う要素を相対させることです。これはキャラ被りを避けるためにも大切な要素です。上手い人はここから中間を割り出して「中・男子 中・女子」を加え、六人まで作れるのでしょうが、筆者自身ができないので説明は割愛させていただきます。
では、同性では大きく分けて二種類しか作れないのかというと、そうではありません。また異なる作り方となりますが、それを可能とするのが『芋づる式牽引方法』です。
芋づる式の名の通り、一人を軸にして関連付けていくことで作っていきます。男女混合の場合であれば、上記の『陰陽男女法』と合わせて物語を動かす個性まで確保することができます。
①牽引する人(トラブルメイカー)
↓
②巻き込まれて牽引される人
↓
③それを止める人(ストッパー・仲裁者)
↓
④それを見ている人(オチをつけるも良し、煽られてトラブルメイカーと化すも良し)
実際は「能動的」と「受動的」な性質が交互に発生しているだけのシンプルな形ですが、一個に固まっている集団がばらけたりせずに動かせるので、手前味噌ながら結構便利かと思います。もう少し人数が必要な際には「別のトラブルメイカーを設ける」「俯瞰して眺めている語り部役を設ける」など、一工夫が必要ではありますが、核となっている要素が「能動的」と「受動的」の二種類であることを念頭に置いておけば、工夫もしやすいのではないでしょうか。
世界観やストーリーラインなども小説を書く上では避けては通れない要素ですが、キャラクターもまた同様の悩ましい要素です。特に前者の世界観やストーリーラインが一作品につき一つ、多くても二つ三つで十分なのに対し、キャラクターは複数人必要になるのも、悩ましさに拍車をかけていると思います。
今回はあくまで同級生のような年齢・職業で差別化できない場合の作成方法を『陰陽男女法』と『芋づる式牽引方法』でご紹介しましたが、自分で差別化しやすい方法を見つけるのが一番適しているかもしれません。自分なりにやりやすい方法を模索してみてください。
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