第5話「ワクワク!!ドキドキ!!お買い物デート」

お疲れさまです、噺です。私めちゃくちゃテンションが上がっております。

なぜなら今回はデート回だからであります。

私楽しみすぎて、首が長くなりすぎてしまいました。はい、もちろん嘘です。私の話はいいので第5話行きましょう。



「優くん~」

インターホンと共に女の子の声が響く。

「今出るわ。」

「おっけ~」

優極くん、いっぱいおしゃれしましたか?

「別に普通ですよ」

え~おしゃれしましょうよ。

「噺さん。キャラ変わりすぎでしょ」

優極はそう言い玄関から外にでる。

「お待たせ」

「ううん!全然待ってない。」

「何を買いに行くんだ?」

「えっとね~えっとね~お洋服とか化粧品とか色々!」

「わかった。じゃあ行くか。」

「うん!」

二人は楽しそうに会話しながら歩く。

「ピースメント行くんだろ?」

ピースメントとは清楽町にあるショッピングモールのことである。やはりお買い物デートといえばショッピングモールが定番である。

「うん!」

「ちょっと遠いけど大丈夫か?」

「うん。大丈夫だよ~」

「さすが運動部。」

「えっへん。」

夕火は誇らしげである。

「最近部活はどうなんだ?」

「結構、調子いいよ~茜ちゃんがね、あっ茜ちゃんっていう友達がいるんだけどね、その子がすごいうまいの!」

「いいな、楽しそうで」

「うん、楽しいよ!優くんはどう?」

「そう!先輩が強すぎて勝てないんだよ~、マジで強すぎる。」

「そうなんだ.....」

「ん、どうした?夕火」

「ううん...なんでもない」

「?」

「そうだ!あそこでクレープ食べていかない?」

夕火は道沿いにあるクレープ屋を指差す。

「お!いいね」

「おいしそ~!」

「優くん、はい!」

夕火はクレープを優極に突き出す。

「ん?」

「一口あげる!」

「じゃ遠慮なく」

「美味しい?」

「うん。めっちゃ美味しい。」

「よかった♪」

「ほら、お返し」

「ありがと~」

「どう?」

「美味しいよ~」

「よかったな」

「うん!」

なんて微笑ましい光景だろうか。二人の男女がクレープを分け合い笑いあっている。青春、まさに青春である。

「行くか。」

二人はクレープを食べ終わり目的地へと向かう。

「着いた~」

「意外と早く着いたな」

「早速買い物行こ!!」

「あんまり急ぐと危ないぞ」

「大丈夫だよ!!ほら優くんもはやくはやく」

「仕方ないな」

「まずはお洋服!!!」

「危ないって言ってるのに。」


「優くんどう?」

夕火は洋服屋で試着を楽しんでいた。

「いいと思う。」

「これならどうだ♪」

「それはあんまり似合ってないんじゃないか?」

「それならこう。」

「かわいいなそれ」

「えへへ。その調子で感想言ってね」

「おう。任せろ」

「これは!」

「さすがに露出が激しすぎるんじゃないか」

「ならこれはどう?」

「夕火に似合ってて、めっちゃかわいいな」

「次だよ!」

「ん~派手すぎる」

「最後!!!」

「....俺はこれが一番好きだな」

「ほんと!?わたしもこれが一番お気に入りだったの、これ買うね!」

「よかったな」

「うん。優くんありがとう。」

「俺何もしてないけどな」

「そんなことないよ!」

「そうか」

「うん。優くんのおかげだよ~」

「よし次は?」

「シャンプーなどを買いに行きたいと思います!」

「了解であります。夕火大佐」

「じゃあついてきてねっ!」

「おう」

二人は軽い冗談を交えながら尊く楽しい時間を過ごした。

「ありがと~優くん。今日は本当に楽しかったよ。」

「俺も楽しかった。」

夕火の買い物も終わり一息ついた二人はショッピングモールの展望台に来ていた。

「もう六時ごろか。」

「そうだね~早いね~」

「夕日がきれいだな」

「うん!やっぱりここは絶景だね。」

「.....夕火はさ、夢とかってあるのか?」

「お嫁さん!...なんちゃって。」

「....夕火ならいいお嫁さんになるだろうな」

いかにも少女らしい夕火の夢に優極は笑みを零す。

「えへ、それほどでも....優くんわたしね、が一番大事なの。」

?」

「うん、優くんとみている夕日も、めいっぱい楽しんだ今日も、優くんといるこの瞬間も全部全部、大事な今なの。」

「・・・。」

「わたしはこれからいっぱい来る大切で大好きな今をもっと良いものにしたいの。

だから優くんお願い、今日みたいにわたしといっぱい遊んでほしいの。」

「おう、俺で良ければ全然いいけど。」

「ありがとう!はいこれでこの話はおしまい。ご飯食べて帰ろ?」

「そうだな」


「あ~美味しかった!!」

「安いし早いし美味いし、最高だな。」

「そうだね~」

「そうだ、夕火これやるよ」

優極が突き出した手のひらの中には小さい熊のキーホルダーがあった。

「なにこれ!かわいい!!」

「夕火が買い物してる時に見つけた奴なんだけど夕火にあげようと思って買ったんだ。」

「え!ほんと!!もらっていいの?」

「うん」

「ありがと~優くん!!」

「どういたしまして」

すっかりと暗くなった夜空の下を二人はともに歩いていた。



そんなこんなで今回のデート回はおしまいでございます。

私、この5話だけで青春時代に戻ったかのような甘酸っぱい気持ちになりました。

やはりデートというものは最高ですね。それにしても優極くんは鈍感ですね。

夕火さんのは明らかにアピールだというのに。

これも仕方ないことなのかもしれません。

なにはともあれ第5話いかがでしたでしょうか?

また次回をお楽しみに


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