第1話 告白

 ここは、日向ひゅうが高校。市内唯一しないゆいいつの進学校だ。俺は将来の夢のことを考え、ここの高校がいいと考えた。俺は中学二年生までとても成績が悪かった。俺は勉強が嫌いだった。中学三年生から猛勉強し、学年末テストでは、学年六位という成績を叩き出した。

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 「んん?涼介くん寝てるなぁ?起こそ。」

 「ばぁ!!!!」

 「ううぉ!!ビックリしたって結月?なにウチのクラス入ってきてんだよ!」

 「へへっ。おはよ、涼介くん」

 「へへっじゃねぇよ!可愛なんでもないです。」


 可愛いと言いかけてしまった。危ない危ない。


 「正直に言ってくれていいんだよ。」


 笑顔で結月は言った。そうやって言った後の笑顔も可愛い。


 「か..可愛い…」

 「ありがとう!涼介くん!」


 と、そこで。


 「おっとぉ涼介〜そういうこと言うやつだったんだな!」

 「け、け、恵太けいた!!聞いてたのかよ!!!!!」

 「悪い悪い笑。隣の女の子、誰?」


 俺の小学生からの友達、野村恵太のむらけいただ。恵太には、彼女がいる。うらやましい。


 「一年二組の桜井結月さくらいゆづきさんだ。」

 「涼介くん。さん付けはしっくりこないなぁ。」 

 「桜井結月…あっ!翔星しょうせい中学校の超美少女じゃん!確か、ずっとミス・翔星に輝いてたよね。僕東中学校だったけどキミのことは知ってるよ。」

 「えぇ!まさか東中まで私のことが広まってたなんて…」

 「桜井さん、うちの高校にも文化祭でミス・日向ひゅうがを決めるステージがあるんだ。よかったら出てみたら?一応、去年のミス・日向はあそこに座って読書してる高橋優花たかはしゆうかさん。ちなみに彼氏いるらしいです」

 「うん!わかった!出てみるね。涼介くん、私絶対ミス・日向になるから!(ここで涼介くんを落とすぞ!)」


■■■■■

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 時は流れ、六月一日、日向高校の記念すべき20回目の文化祭だ。

昨日の夜、俺は結月と話していた。(友達になった後、すぐ連絡先交換をした)


 『涼介くん、明日の文化祭、一緒に回らない?』

 『こんな俺とでもいいのか?』

 『もちろんだよ!だって友達じゃん!』

 『結月にも友達たくさんいるだろ?大丈夫なのか?』

 『大丈夫だよ。涼介くんが文化祭ぼっちになったらいけないから!』

 『ありがとう。明日、7:40に校門前でいいか?』

 『うん!わかった!おやすみ〜』

 『ああ、おやすみ』


 おやすみと言ってから電話を切った


 ピロンッ


 ん?誰からだ。

 結月からだった。


 『明日が楽しみで寝れないよぉ! どうすればいいんだよぉ!!』


 無料メッセージ・通話アプリ、MINEの文面も可愛い。


 『寝落ち通話するか?』


 なに言ってんだ俺!こんなん絶対変人に思われるじゃないか!!


 ピロンッ


 『うん!いいよ!んじゃあ電話かけるね!』


 着信音が鳴った。MINEの電話の着信音ってこんな音なんだな。(MINEでの通話経験:0)


 『Are you ready?!』


 こんなテンションならもちろん寝れないよな。


 『涼介くん寝ちゃった!?』

 『ああごめんごめん!急に寝落ち電話しよって言ってごめんな』

 『いいよ!どうしたら寝れるだろう。調べてみるね!』

急にビデオ通話に切り替わり、結月のスマホの画面が共有された。

 『なるほど、羊を数えるのかぁ。羊は定番だから違うやつにしよ!うーんなににしようかな〜。』

 『結月の好きなもので』

 『んじゃあ涼介くんで!』


 俺はビクッとした。好きなものって言った後に俺がくるなんて。


 『ああごめん!恋してるとかの好きじゃなくて友達としてだから!!』


 画面共有がめんきょうゆうが終わったようで画面が切り替わった後、またビクッとした。そこには結月の顔があった。結月も恥ずかしいみたいですぐにカメラをOFFにした。

 スクショしとけばよかったと後悔こうかいしている。


 『んじゃあ始めるね。涼介くんが一人、涼介くんが二人・・・』

 『結月が一人、結月が二人』

 『涼介くんっ!ちょっと恥ずかしいよぉ..』

 『悪い悪い笑。電話してたら寝れんなこれ』

 『そうだね。切ろっか』

 『うん。おやすみ』

 『おやすみなさい!』


 通話を切った。結月には悪いが、通話を録音させてもっらた。結月の声はとても可愛い。これは耳の保養になるな。

 俺は電話の録音データを聞きながら夢の世界へと入った。


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 俺は集合時間より10分早い7:30に校門に到着した。と、そこには結月がいた。どんなけ楽しみなんだよ。まぁ初めてだもんな。


 「おはよ!楽しみすぎて集合時間より20分早くきちゃった!えへへっ」


 まず10分間待たせてしまったことを申し訳なく思っている。まぁ、俺も早めにきてしまったのだが。


 「よし、じゃあ行こっか。っておい!みてたのかよ純倻じゅんや!」

 「お二人さん、もしかして、付き合ってるぅ?」

 「ちげーよ。ただの友達だよ。」


 彼の名は大橋純倻おおはしじゅんや。こいつとは幼稚園からの幼馴染おさななじみで、今になっても結構ゲームをして遊ぶ仲だ。


 「お二人さんお似合いですねぇはいチーズ!」パシャッ

 「おい鷹斗たかと!俺らは付き合ってない!ただの友達だ!その写真消してくれ。」


 今日はなぜこんなに間違えられるんだ?


 「写真を消す?それは無理なお願いだね。」


 彼の名前は安藤鷹斗あんどうたかと。一年生の時にクラスが一緒だった鉄道ヲタク。撮り鉄ということもあり、今日は文化祭の写真係だそうだ。

 結月は、たくさんの人が出てきてビックリしている。


 「結月、こっちが大橋純倻おおはしじゅんや。俺の幼稚園の頃からの幼馴染だ。こっちは安藤鷹斗あんどうたかと。ただの撮り鉄だ。」

 「お、おはようございます…」


まだ結月はビックリしているようだ。


 「まぁとにかく写真は消しとけよ。もし広報こうほうとかにせたらぶっころす!んじゃあ純倻、また後でな。」


 と言ってこの場をる。全く、変な奴らだ。


 「そういや、ミス・日向ひゅうがを決めるステージに立つんだったよな。心の準備はしてきたか?」

 「もちろん!涼介くん、私にれちゃうかもよ!」

 「なるべくめっちゃ惚れれるように全力をくす。」

 「ははは。面白いね、涼介くんは。」


 昨日の夜、結月と電話をする前、ある人物にも電話していた。


『なぁ、お前、ミス・日向を決めるステージの実行委員長だったよな?』

『ええ、そうよ。それがどうしたの?』

『明日、俺が今恋している桜井結月に告白をしたい。もし、結月がミス・日向になったとき、受賞後にステージ裏で告白をさせてくれ。』

『つまり、ステージ裏に入る許可が欲しいんだな』

『ああ、そうだ。お願いできないか』

『もちろんいいよ。この学校で文化祭で必ずカップルができるっていう伝統があってね。できなかったら、その伝統は幕を降ろしざるをないんだよ。』


 ミス・日向実行委員会委員長、藤島ふじしま千香ちかこころよく受け入れてくれた。


『まぁとにかく、明日は頼んだ』

『任しとけ!』


 そうやって藤島が言った後に電話を切った。

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 そして、作戦を実行するときがきた。


 「エントリーナンバー6番!翔星しょうせい中学校では三年連続でミス・翔星に輝き続けた日向の新星美少女!桜井結月!」

会場に歓声かんせいが響き渡る。

 いつも通り、可愛い。 

  

 「(お願いだ。ミス・日向に輝いてくれ!)」


 会場にいる全員の投票が終わり、結果発表の時がやってきた。俺は藤島にステージ裏へ案内してもらい、結果発表を聞く。


 「第20回、日向高校のミス・日向に輝いたのは…!」


 お願いだ。神様。


 「エントリーナンバー6番、桜井結月〜!」


 結月が、ミス・日向に、輝いた…!?

 俺はステージから降りてきた結月にこう言った。


 「結月、俺は結月と出会ってから結月が好きだった。俺でよければ、俺と付き合ってください!」


 しっかり言えた。結月の反応は?


 「私も、正直、涼介くんのことが好きだった。これからよろしくね、涼介くん!」


 俺たちは、お互いの気持ちを伝え合い、恋人同士になった。

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