第9話天野さんと岩田と動物園

天野さんと俺、岩田は動物園の入り口の前の列に並んでいた。

そして動物園が開園すると同時に入り込んでいく。

なぜ動物園に来たかというと


俺と天野さん、岩田と海野の四人のグループがSNSにある。

なぜこの四人なのかというと単純に小学校から仲が良かったからだ。

そして俺はそのグループのSNSのチャットに一つの画像を載せた。

その画像は鹿の画像だった。

そしてそのシカは人の手で気持ちよさそうに撫でられている。

そしてその画像に岩田と天野さんが反応する。

【鹿かわいいな」

【私も鹿触りに行きたいわね】

その反応に俺が反応する

【今週の土曜日動物園に行かない?】

【私行くわ】

【俺もいく、海野はどうする?】

【俺ちょっと週末予定あるわ】

というノリで動物園に来たというわけだ。


動物園内をぶらぶらしていると小屋の中で走り回るウサギが目についた。

天野さんは駆け寄り目をキラキラさせながらウサギを眺めている。天野さんはすごく動物好きだ。

そして次に目についたのはペンギンだ。

ペンギンは団体で移動しながら水に入って泳ぎ始める。

天野さんが目をキラキラさせながら見ていると一羽のペンギンが陸に上がり天野さんのほうを見つめて、そして羽をぺちぺちさせている。

「緑川君と岩田君ちょっと早くこっちにきて」

天野さんは焦りながら後ろにいる俺たちに向けて手招きをしている。

岩田が先に行き、その後に俺が続く。

「すげぇかわいい」と岩田が頬をほこらばせながら言う。

俺も続いて置いてある柵に手を置いてのぞき込むと、そのペンギンはそっぽむいて違う方向に歩き去ってしまった。

「あーあ、緑川君のせいで」

「俺悪くないじゃん」

「あーあ緑川のせいで」

「えっこれもしかして俺が悪いの?」

俺は戸惑いながら左にいる二人を見つめる。そしてその顔は笑っている。

これ絶対俺悪くないよな、いや悪いと思ったことないけど。

そして俺たちは違う動物を求めて歩いていると

「あっシカがいるわよ」一番右端を歩いていた天野さんが右を差しながら言っていた。

右を向くとそこには十匹ほどのシカがあり、シカが囲まれている柵の隣には鹿の餌が百円で売っている。俺たちはそれぞれその餌を買い、一番近くに居たシカに餌をやり始める。

天野さんが買った餌をすべてやり、最後に鹿の頭を優しくなでるとシカは気持ちよさそうな仕草をする。

その仕草を見て、天野さんは満面の笑みで「かわいいぃ...」と小さく呟いた。

そして俺はその光景を後ろから写真で撮った。

そのあと岩田も餌をやり、最後に頭を撫でるとまたも気持ちよさそうな仕草をし、岩田の顔が笑みに包まれる。

そして最後に俺が餌をやり、最後に頭を撫でようとすると、シカは俺たちから去ってしまった。

「あーあ、緑川君のせいで」

「お前が悪人面してるから」

「俺のせいなの?っていうか俺悪人面なの!?」

初耳の出来事により、驚きを隠せない。冗談だよな?


そのあと俺たちは動物園を巡り、十二時ごろになったので昼食をとることにする。

全員昼食は動物園なのでヘルシーな野菜の料理を食べた。


そのあとも俺たちは動物園を回り、昼三時ごろに動物園から出る。

そしてそのまま解散となった。

俺は家に帰り、自分の部屋で俺、天野さん、岩田、海野のSNSのグループに満面の笑みの天野さんと気持ちよさそうな仕草をしている鹿のツーショットの写真をそのグループにあげた。

その五分ほど後に天野さんから反応があり、

【え?これいつ撮られたの?撮られた記憶ないんだけど】

そういえば天野さんに写真撮ったのをいうのを忘れてたのを今思い出した。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る