第15話「真剣勝負と少女」

 秋、



 カコン、カコン、カコン!


 カコン、カコン、カコン! カコン!


 カコン、カコン、カコン!!


 カコン、カコン、カコン!! カコン!!



 体育館に卓球の音がこだまする。



 フー、フー、フー、


 ハア、ハア、ハア、



 体育館に少女の呼吸が静かに響く。



「フー、卓球、楽しいね」

 瑠璃、久しぶりの真剣勝負。


「ハア、実力が同じくらいだから」

 百合、別に強い訳ではない、ただただ試合は拮抗きっこうする。


「フー、フー、百合つかれてない?」

 瑠璃、息があがってる。


「ハア、瑠璃、ハア、ワタシ、しばらく真剣勝負は遠慮したい」

 百合、本音が駄々漏れる。



 試合あとのゆっくりタイム。


 あったか~い、缶のコーヒーは瑠璃。


 あったか~い、缶のミルクティーは百合。


 卓球台の上に菓子パン。


 落ち着く二人。





 これじゃせない。

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