第5話「お弁当と少女」

 春、



 体育館の床、ランチクロスを広げる。


 瑠璃は青と白のチェックのシンプルなランチクロス。


 百合は白地のフチに花柄が一回りした清楚系かわいいランチクロス。



「百合、今日は何?」

 瑠璃、百合の小さなお弁当箱を覗き込む。


「オムレツ」

 百合、ごま塩のたわらおむすび、ミートボール、プチトマトとメインは二つのオムレツ。


「百合、アタシのしょうが焼き半分」

 瑠璃、オムレツ半分を要求。


「いいよ」

 百合、瑠璃のニンジンとブロッコリーの温野菜、メインにしょうが焼きのつまった大きなお弁当箱、ギッチリ詰まったカツオの振りかけご飯の上にお箸で「ちょい」っとオムレツをのせる。



 手慣れたもの。



 百合は自分のオムレツを俵おむすびの上に避難。


 瑠璃は空いた隙間にしょうが焼きをギッチリと詰め込んだ。



 百合のお弁当の総カロリーが跳ね上がる。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る