第2話 中学生編

幼少期の話は僕にとって暗く苦い経験が多いのですが、今となっては動じないメンタルの獲得を出来たと良いように認識をしています。

過激な表現もありましたが、ここからはご安心ください。

親父が離婚して居なくなったので平和な日々の始まりです。



中学入学時、引っ越しをした為、小学生からの付き合いは無くとても不安でした。


しかしそんな不安が吹っ飛ぶ位の体験が僕を待っていました。


僕ら新入生の前の代がとんでもなく荒れていて入学式にバイクが乱入して来ました。

そう、お礼参りってやつです。


窓ガラスを障子みたいにパリンパリン割る様は鮮明に覚えています。


あーなんか治安悪いんかなーと思っていた僕は大正解でこれから暫く治安の悪さを思い知ることになります。




そんなド派手入学式を終えた僕は金銭的な理由から部活には入らず、親戚の現場仕事を手伝っていました。


土日休みは欠かさず出勤して家の解体(小間使い)をしていました。


ある日同じバイトのボケたおじちゃんに

「なーんで13歳ではたらいとる?」

って毎日言われてたんですが理由は簡単でメシが食いたいからでした。


母は飲み屋で働いてますが、金は飲み代とパチンコに消えてました。

当時の母の彼氏もパチンカスで2人して生活費をスッていました。

手料理なんて出てくる訳もなく、僕と弟は白飯にマヨネーズかけて食ったり醤油かけて食ってました。

流石に毎日袋麺と白飯のローテだとキツイので、親戚に頼み込んでバイトを始めたワケです。


勉強する気は無く、たまに平日でも学校を休んでバイトをしてました。

何とか目標の3万円を稼ぐ事が出来たので母に1万を渡し「弟にメシを食わせてくれ」と頼みました。

なぜ母に頼んだかと言うと僕は実家に住んで居らず友達の家に居候していたからです。


そしてある日、僕を激怒させる事件が起きました。


ある日、何かの書類で母に用事があったので実家に帰った所、弟がいたので雑談をしました。

「おう、メシ良くなったか?」

「いや、変わらないよ。」

「ハァ?どしてや?」

「なんか彼氏とパチンコ行って負けたんだって。」


僕は目の前が怒りで真っ白になりました。

あれ程苦労して稼いだ金をパチンコに使い切るって人間のする事じゃ無い。

僕は母の部屋に行くと母はベットに寝転び、彼氏は昼間からビールを飲んで居ました。

「おかえりー、どした?」

と明るく話しかけてくる母に神経が逆立ちました。


何も話さないで突っ立ってると、僕に異常を感じとったのか彼氏が振り返りました。

僕はそのままそいつの髪を掴み膝蹴りを入れ倒れた彼氏に馬乗りで顔面を殴りました。


母は殴り続ける僕を無言で見つめていました。

静止する者が居ない空間で血だらけの拳を振り下ろし続けました。


何分経ったか分からないが突然母が

「そろそろやめときな、死ぬよ」

と呟きました。

僕は動かなくなった男の上から立ち上がると母を睨みつけました。

「カネならやる、頼んだ事くらいやれや」

母がうなづいたので僕は実家を後にし友達の家に帰りました。


インターホンで出てきた友達は最初ギョッとしたが、彼は察しがいいので何も聞かずに血まみれの僕をタバコに誘った。


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