第16話 反動

「いらっしゃい。」


「クリフさん、ポーション2つお願い出来る?って、コレ、どうしたの??」



アレンです。今、店の片隅で寝かされてます。動けないので、父さん母さんの

目が届く範囲という事で、店の中で横になってます。一人でトイレ行けないし、、、



「ついこの間、発現の儀を終えたばかりでね。ギルドに通って訓練を

 始めたばっかりだったんだけど、身体強化を使いすぎちゃったみたいでねぇ。」


「いや、いくら魔法が使える様になったばっかりとはいえ、動けなくなる

 位の反動が出る身体強化って、、、 坊主、お前凄ぇな!!

 でも、程ほどにな、、、?」


「ハ、ハイ・・・ アリガトウゴザイマス・・・・」



う~、動けないと何も出来ない。

おい、お前は回復魔法が使えるだろう!と思ったそこのアナタ。

もちろん使ったんですよ? 動けないと気が付いた時に速攻で!

はい、筋肉痛には効きませんでした。


〇豆ダメ!絶対!! という言葉が頭に浮かんだ、、、 仙〇って何??




~~~~~~~~・~~~~~~~~・~~~~~~~~・~~~~~~~~




やれる事が無い。暇・暇・暇!!!

という事で、非常によわ~い魔力で身体強化をゆっくり発動してます。

しばらく発動を継続したら、一旦身体強化を切り、再び身体強化を発動する。

早く・正確に・よわ~く発動する。この繰り返し、、、

どんな時でも素早く、必要な強度の身体強化が出来る様になる為の訓練だ。

けど、飽きるよね、、、、


気分転換に、普通の魔法が発動出来ないか確認したけど、やっぱりダメだった。

仕方なく身体強化の訓練を続ける。

大量の魔力を早く循環させていた時と違い、少しの魔力をゆっくり循環させていく。

目を閉じて魔力をグルグルさせていたら、ようやくカレンが帰ってきた。



「ただいまー。 アレン、まだ動けないの?」


「・・・・オカエリ、、、 ・・・イタイ」


「ふぅ、これじゃしばらくギルドに行くことも出来ないわね、、、」



結局二日動けなかった、、、、




~~~~~~~~・~~~~~~~~・~~~~~~~~・~~~~~~~~




「いや~、酷い目にあったよ。地獄の二日間だった、、、」


「ふふ、ホントね。あんな風になるとは思いもしなかったわ。

 私もそのうち身体強化の練習はするけど、やり過ぎはダメだって

 良く分かったわ(笑) アレンのおかげね?」


「二度とあんな目にあわない様に、この二日ずっと身体強化の訓練

 してたよ。それしか出来なかったとも言うけど。」



自分が出せる全力の身体強化に対して1/3程度の力を上限にして、

その間の力を小刻みに発現出来る様になってきたよ。



「身体強化魔法の効果を確認するだけでも大変だったのに、俺達、

 まだまだ確認できてない事一杯あるよね、、、?」


「そうね、、、私は本格的な攻撃魔法は全然使えてないし。」


「なんか、刀剣術のスキルとかやばそうだよね、、、?

 どうやって確認する? というか、確認しないとダメだよね?」


「アレンが全力で発動した身体強化がアレだったから、、、

 確認もせずにスキルを使ったら、、、悲劇が起きる未来が見えるわ、、、」


「ギルドだと他人の目があるから、何処かこっそり確認出来る所が

 必要だね。 となると、街の外だよねぇ、、、」


「なら、こっそり【静寂の森】にでも行ってみましょう。奥に入らずに

 はずれの方に、、、」


「う~ん、行ってみたいけど、行くなら何か武器があった方がいいよね?

 万が一魔物と会っちゃったら大変だし。でも、剣とか売ってもらえない

 よねぇ。ま、買うお金も無いけど(笑)」


「家にあるナイフは? あれを持っていきましょう。浅い所なら魔物は

 いないと思うけど、もし会ったらアレンの身体強化と私の魔法で

 何とかするという事で、、、」


「分かった。じゃぁ、今日は準備して明日にでも行ってみよう!

 確認するのはカレンの攻撃魔法と、、、刀剣術のスキルとかかな?」


「そうね、、、魔法も何が使えるかよく確認しておくわ。

 ところでアレン、刀剣術は何となく分かるけど、スキルって何かな?

 聞いたことある??」


「カレンも知らないの!? てっきり知ってるんだと思ってた、、、

 スキルって何だろう、、、? ギルドに行って訓練してる人達を

 こっそり見てみる?」



俺達こっそりしてばっかりだな!



「そ、そうね、今日は準備するだけだから今からギルドに行ってみましょう!」



はい、ギルドに行って分かったのは、誰もスキルなど使っていないって事!

これ、俺達の世界で使っていい能力なの???

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