前日

テスト期間1ヶ月前。出勤週3まで減らしてください、17時からにしてください。まぁ、なるべくそうするよ。と。


一日7時間の講義。そして、4時間はバイト。9時間は睡眠。残りの4時間は勉強。なんの充実感も達成感もない。高校生の頃憧れた大学生のイメージとはかけ離れていた。


そして今日はテスト最終日。もうしばらく友達に会えないんだと思うとセンチメンタルな気持ちになった。片道2時間かけていく大学もそれだけが楽しみだった。


本当はテストなんてどうでもよかった。進級できればそれで良かった。しかし、その進級ですら危うい。7時間講義受けて何も得られなかったし、残りの4時間なんてぐだって言い訳して結局何もしていないのが実情である。楽になりたい。留年なんて嫌だ。特に付属で入った身としては母校に迷惑をかけることになる。そして何よりも数少ない友達と離れ離れになってしまうのが辛かった。


学校を出ると私達4人は2つにわかれた。駅Aに向かう方と駅Bに向かう方。どっちでも帰れるが、駅Aが大学から近くて楽、駅Bは大学から少し離れている上に、停車駅が多く、時間がかかるが運賃が割安。


人数バランス的には自分がBに行くほうがいい。F君と一緒に帰る。初めて大学に行ったとき、たまたまF君が隣の席だった。彼はセンター試験を受けて入学している。おっちょこちょいな彼は遅れて入ってきて、ぼっちで座っていた私に隣いいかな?って話しかけてきた。


それから2人ふえて対面のときはずっと4人で一緒だった。講義がないときも夜にグループで通話していた。


それが今日、またねって言って。心の中ではさよならしてた。悲しかった。


でも自己責任だよ。決着は自分でつけるよ。もうダメだよ。病んだこころが囁いてる。

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