第448話 文武両道ならばこれでしょう? (20)

「ヒュ! ヒュ! 熱いね、御二人さん」と牧田が俺を揶揄し始めると。


「うん、熱い、熱いよ。御二人さん」と加奈の奴も無感情の顔と声音だけれど。牧田に続いて俺のことを揶揄し始めるから。


「そうか?」と俺が、『照れるな~』と言った感じの振る舞い。


 そう、自身の後頭部へと手を当て、ジェスチャーすれば。


「二人共、公衆の面前でキスしてしまえ」と。


 何故か、こう言った不純異性行為には少しうるさい、篠田の奴が俺と幸に、学年の皆が居る前でキス! 接吻をしろと音頭──。自身の両手を叩き始めるから。篠田率いる親衛隊のメンバー達も、自身の両手を叩きながら。


「「「「「キス!」」」」」


「「「「「キス!」」」」」


 と、音頭を取り始めるから。


「山田と澤田~、キス~! キ~ス!」と、牧田も篠田率いる親衛隊のメンバー達に合わせ、両手を叩きながら音頭を取り始める。


「「「「「キス!」」」」」


「「「「「キス!」」」」」


 だから牧田の親衛隊のメンバー達も彼氏に続き、自身の両手を叩きながら音頭とるので。


「「「「「キス!」」」」」


「「「「「キス!」」」」」


「「「「「キス~!」」」」」


「「「「「キ~ス!」」」」」



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