第445話 文武両道ならばこれでしょう? (17)
だから幸の奴は更に嬉しそうに天使の笑みを俺にくれるものだから。
「うぅ、うううっ。山田~! 貴様だけは許さん! 澤田は必ず俺の物にするからなぁ~!」
山中の奴が俺のことを睨みつつ呻り、吠え始めるから。
「和也~、山中の件は大丈夫だよ。山中はね、長距離専門だから。短距離は余り早くはないの」と、幸の奴が俺へと助言をくれた。
「ああ、そうなんだ」
俺の肩をポンポンと、満身の笑みを浮かべつつ『大丈夫!』、『大丈夫!』と安易に告げ、叩く幸に対して、にへらと笑いながら言葉を返し。
その後の俺は、自身の周りを見渡しつつ「あっ、ははは」と作り笑いを浮かべるのだよ。
だって我が校の男子の大半……。まあ、山中の奴は涙目で、当たり前のように俺へと呻っているけれど。大谷と中田の奴も沙紀の件で、俺のことを睨み! 『山田、死ね!』、『死んでしまえ!』と言った顔をしながら睨み、呻るし。
その他の、我が校の男子生徒の大半も、俺のことが気に入らない! 死んでしまえ! と言った感じで睨んでくるのと。
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