「おっ！　沙紀ちゃん！　蘭ちゃん！　翔子ちゃん！　和也が喧嘩じゃけぇ。喧嘩！　喧嘩！」と、ネット越しから相変わらず。沙紀や蘭、翔子と世間話をしていた元ヤンキーの志乃が興奮気味……。

　そう、この状態を大変に嬉しそうに指さしつつ歓喜をすれば。

「えっ！　うそ？」と沙紀の口から驚嘆が漏れ、後ろを振り返るから。

「ああ、本当だ……」と蘭が呆れた声音で言葉を漏らせば。

「あはっ、本当だ。和也が切れちょぉる」と翔子の奴が志乃に続いて歓喜の声を漏らせば。

「笑いごとじゃないけぇ。翔子……」と、蘭が翔子を諫めれば。

「加奈ちゃんと絵美ちゃん、和也の事をお願い……。あいつ、頭に血が上ちょぉるみたいじゃけぇ。二人が叱らんと止まらんじゃろぅから」と。

　蘭が荒ぶれている俺の頭を冷やして欲しいと、加奈と絵美……。

　俺の頬を平然と平手打ちや握り拳を入れることが可能な、恐ろしい二人へと嘆願を始めだすのだが。

「うん。わかった。私行ってくるね」と加奈は、この学園の生徒だから、あっさりと了承し、頷く。でも絵美は他校の生徒……。

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい