第414話 高校生らしい挑戦? (1)

『な、何だとぉおおおっ!』と。


『嘘だぁあああっ!』、


『冗談だろう~!?」の絶叫染みた声音が俺の耳へと聞こえてくるから。


 俺も(何だ?)、(何事だ?)、(何が起きたのだ?)と。


 まあ、こんなことを俺は思いつつ、今から走り始める。幸のカモシカのような足を見る行為を辞め、声のした方──。絶叫染みた声音での叫びが聞こえた方へと視線を変えると。


『オゥ! マイ! ゴット!』とでも言いたい絶望感のある顔と様子でいる山中……。


 そう、陸上部の……と、俺がみんなに説明をしようとすれば。


「何、あいつ! 山中の奴! 何、一人で大きな声……。それも絶望感を漂わせた声を出し。あいつ、何を叫んでいるの? 煩いじゃない!」と。


 俺に甘々して、堪能している親衛隊長さんが怪訝な表情で呻り、わん! わん! と吠えれば。


「さぁ?」と。


「知らない?」


「山中の奴、頭可笑しいんじゃない?」と。


 まあ、その他にも。


「うぉ、おおおっ! うわぁあああっ!」、


「澤田がぁ~! 澤田がぁ~!」と叫んでいる、陸上部の主将、キャプテンの山中へと。篠田以外の親衛隊の隊員達も山中の奴を睨みつつ悪態をつき始めると。




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