第390話 四天王の力! (5)

「いや、あれはさ……」と。


 俺が篠田に言い訳をしようとしたら。


「うち等、山田に言ったよね? 特定の彼女を作るなと?」と。


 篠田が、大変に恐い顔……。


 嫉妬に狂った般若面や清姫のような顔……。


 自身の口から舌を蛇のようにヒュルヒュルと出しはしないけれど。


(汗、汗)


 本当におっかない顔をしつつ呻るから。


「い、いや、俺……。べ、別に特定の彼女は作っていないつもりだけれど」と。


 篠田とその一味と、言った変か?


 まあ、俺推しのファンクラブ会員№1 篠田と、その仲間達が一斉に俺のことを睨み、呻るから。


 俺は篠田達が恐ろしいから下を向きつつここまで呟くのだが。


 いつもならばナンパ師牧田が、俺のことを篠田達から守護……。


『篠田~、お前等なぁ~。もう少し山田を自由にしてやれよ~。俺のところの桜田とかは、寛大で優しいぞ。あっちの方も~』、


『だから篠田お前~、キャラが被る、大田に負けるんだよ~。口煩いばかりだから~』と。


 牧田が篠田から俺を援護しつつ、守護をしてくれるのだけれど。


 今の牧田は、俺を庇うどころではない!


 だって牧田は、自身の口からシュル! シュル! と蛇のように下をだしつつ。


 体育の先生の熟れた身体……。


 いやらしく、エッチイな身体を物色しつつ食べようとしているから。


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