第376話 柵の向こう側から! (11)

「嘘だ! 嘘だ~!」


「新宮寺は、そんな女じゃない」


「あいつは清い乙女なんだ~!」


「そうだぁ~、マッキ~! 大谷の言う通りだ~!」


「それに、牧田! 何で新宮寺と山田の深い関係をお前が知っているんだよ?」


 中田が自身の顔を引き攣らせつつ、牧田へと尋ねると。


「ん? 俺か?」


「うん」


「ああ」と、二人仲良く、自身の顔を引き攣らせつつ牧田へと尋ねる。


 だからあいつは、他人を揶揄するのが大好きで仕方がない奴だから。


 またニヤリ! と、いやらしく笑い。


「俺と山田がツレだから知っているんだよ」、


 バカ~! お前等は本当に大バカ者だと~! 言わんばかりな、他人をコケにしたような顔、物言いで、二人へと告げる。


「えぇ~、牧田~。まさか~、山田はぁ~? 自身の彼女との大事な事~。内緒事を他人に平然と言えるような酷いなのか? 牧田ぁ~、山田は~?」


「えぇ~? そうなのか、山田~?」と。


 大谷の牧田への問いかけに続いて、中田が俺に沙紀達との内緒事……。


 俺も恥ずかしくて他人に言えられないようなことは。


 俺自身も他人にベラベラと恥ずかしくて言わない、言って回らないから。


 俺が「知らねえ!」と。


「俺自身も余り他人に尋ね、言われると。自身の顔が真っ赤に変わるタイプだから言わねぇよぉ~」


 俺は自身の耳を真っ赤にさせながら中田に対して、俺はあいつらとの秘密は言って回らないと主義者だと説明をすれば。


『じゃ、誰だ、言って回るのは?』と言うことになるから。



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