第372話 柵の向こう側から! (7)
「えっ! 山田と新宮寺が別れているって……? それ嘘だろう? 俺、山田と新宮寺が腕を組んで歩いているのをみたぞ!」
「ああ、俺も見た!」
「俺は山田と新宮寺がキスをしているところを見たぞ!」
「えっ! マジで?」
「新宮寺と山田って始業式の日に別れたんじゃないのか?」
「ああ、俺もそう聞いたぞ?」と。
何処かの御二人さんも……。
そう、我が校イケメン四天王の二人である野球部のキャプテンをしていた、大谷と。
サッカー部のキャプテンをしていた中田の二人も、以前の牧田と一緒で、沙紀狙いだったから。
俺と沙紀が別れる前よりも仲がよいと聞き、自身の顔色を変え、自分達の周りの奴等に尋ね始めると。
「……ん? 前より、二人は仲が良いんじゃないのか?」と。
偶々、二人の近くにいた直人が呟けば。
「うん、そうだと思う?」と。
山下がニヤリと意味深に。
そう、いつも女子達の前で、キザ男でいる二人の顔色が変わったのが、山下は可笑しくて仕方がないみたいだから。
「ヒッ、ヒヒヒッ!」
と、山下が意味深に薄ら笑いを浮かべると。
「まさか、新宮寺と山田って、そう言った関係じゃないよな?」と。
元同じ野球部で面識のある大谷が山下に尋ねると。
「さぁなぁ? 和也に聞けば良いんじゃ、ないのか?」
山下が動揺を隠せない顔でいる大谷へと言葉を返せば。
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